河鹿笛に聞き惚れているといつしか皆に遅れをとっている。湿原の遊歩道を先へと進む。道の両脇は花々で満ちていた。
箱根ツリガネツツジ…
オダマキ…
アヤメ…
白樺の木がにょきっと立っているところでようやく皆に追いついた。
黄色いレンゲツツジがあちこちに咲いている。
―エーデルワイスはもう見たの?
あちらに咲いていたわよ。
急ぎ足でそちらに向かった。
エーデルワイスって、こんな小さな花なんだ!?
小鳥たちのさえずる中、静かに咲く花を見初めて、気がつくとそこにしばらく佇んでいたのだった。
鳥の歌まねてエーデルワイス愛で しのぶ
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