ここ数日、関東は雨模様である。…雨の日は、やはり気持ちも塞ぎがちになる。ここのところ仕事も慌しく、今週はブログも俳句も遠ざかってしまっていた。それでもいつも訪問してくれる方々のコメントや励ましの言葉に背中を押されて何か書かねば…と思えるのは有難いことだと思う。
さて、首題の「菜種梅雨」…ちょうど今頃の菜の花の咲き盛る頃の雨をさす。菜の花梅雨とは言わず、「菜種」と呼ぶところが面白い。きっと5音で耳に響く音が良いのだろう。
わが魔羅の日暮の色も菜種梅雨 加藤楸邨
こんな句もあるのか…と載せてみた。
なんとも遣る瀬無い思いに黄昏てしまう。…たそがれも「黄」なら菜の花も「黄色」…。
日暮れの魔羅の色も…。なんとも言えない侘しさが漂う。
もう一句。
死へつづく病と思ふ菜種梅雨 古賀まり子
やはり哀しみが延々と続く萎んだ感が付きまとう。
菜種梅雨とは、こんな侘しい萎んだ思いを表わすのにちょうど良い季語なのかもしれない。
と言っても、そうそうしぼんでもいられないのが、現代人ある。
時事は刻一刻と変化し、それへの対応が迫られる。
つくり笑いかもしれないが、笑顔を作って
アシタテンキニナアレ!
あとは、
明日は明日の風が吹く
と開き直って頑張るしかない。
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