バレンタインデーというのは俳句の歳時記にも季語として載っている。


歳時記というものは春夏秋冬そして新年の季語を集めた辞典のようなものだ。

それぞれの季節の項目として


時候立春、麗か、長閑、彼岸…など。


天文春光、春雨、春一番、風光る…など。


地理春の山、水温む、残雪、流氷…など。


生活春燈、田打、種蒔、風船、春眠…など。


行事初午、雛祭、涅槃会、西行忌…など。


動物猫の恋、百千鳥、鶯、雲雀、蝶…など。


植物梅、土筆、桜、菜の花、藤…など。


このように列挙されている。

ちなみにバレンタインデー行事の項に入る。


つづいて解説がくる。


二月十四日。ローマの司教聖バレンタインが西暦二七〇年ローマ皇帝クラウジウスによって、信仰迫害により投獄され、フラミニノの会堂で棍棒で撲殺されて殉教した日。伝説によると、毎年この日から、鳥が交わり始めるといわれる。夫妻間や恋人同士で贈り物や恋文を交換する習慣があり、日本でも近ごろ、この風習が一部において定着しつつある。


このようなことが書かれている。


最近では「一部」ではなく、かなり…と言ってよいでしょう。


そして、例句が載せられている。


                   あらう    どめ

バレンタインデー荒鵜は海猫の見張役 角川源義


                           しろ しよこら

バレンタインデーの奇襲の白楂古聿   鈴木栄子


                  き

愛の日や鉄路に新らの砂利敷かれ   北野民夫



こんな感じだ。


個人的には2句目、ショコラの漢字表記が気に入っている。


あまりバレンタインデーとは縁遠い暮らしをしてきたので、自分の話はノーコメントで・・・(苦笑)


それにしても、バレンタイン…商戦を煽るメディアと企業に乗せられて…物質的には豊かだが…???…というバレンタインデーにはして欲しくないものである。…と思うのは…わたしだけ…???




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