期日: 12月22日(土)
場所: もちのき霊園(横浜市戸塚区)
こども自然公園(横浜市旭区)
句会場: 東戸塚地区センター(横浜市戸塚区)
参加人数:10名
今日は朝からどんよりと曇り、何か底冷えのする一日だった。
東戸塚駅に着くと、雨がぱらぱらと空から零れた。それでも見慣れた面々を見つけると、一月ぶりに会う皆さん、数ヶ月ぶりに会う皆さんと手を握りあって再会を喜んだ。
これほどまで月一回の吟行会を大事に思って頂けるのは本当に嬉しい限りだ。
早速、今日の主目的の黛人さんの墓参りへと向かった。
もちのき霊園は、JR東戸塚駅西口から車で5分ほどのところにある。駐車場の植込みの冬桜が、今日も寒空の下、花を咲かせていた。先ほどの雨はもう止んでいた。
エレベーターで丘の上の墓地へと上り、黛人さんのお墓に向かった。
ピンクの御影石の立派なお墓だ。生前の故人の飄々とした明るい性格を偲ばせる墓石に「心静」と刻まれている。墓には、仏花ではなく明るい花を添えた。
「心静」…黛人家の掛軸にあった言葉だ。
きっと黛人さん、書斎に座して、ときに会社の方向性を心静かに考え、また、句作の推敲も静かに行なわれたことだろう。足元には、黛人さんの生涯をまとめた一句が刻まれている。
しょうがい かつじ と ひとりむし
生涯を活字の徒たり火取虫
*火取虫…季語:夏 夏の夜、燈火に狂う蛾のこと。
学生時代から、短歌・俳句にいそしみ、晩年までその手を休めなかった黛人さんの「人」そのままだと思った。
山茶花の垣根を通り抜け、展望台に上った。
晴天ならば富士山が南西の方角に見えるはずであるが、こんな空模様ではやはり望めない。
「楓の会」は雨天には祟られないが、その分富士にも見放されている…そんなジンクスがまた確認された。
墓参を済ませると「こども自然公園」に向かった。
中央の大池の周りを散策した。奥に朱塗りの鳥居があり、弁財天を奉ってある。
その由来を読むと、その昔、地元の猟師が鴨を撃とうとして誤って池の主の大蛇を殺してしまい祟りを怖れて建てられたとあった。
つづく。
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