昨秋から今春の半年は、会社創業以来最大の嵐が吹き荒れ、いつもは楽観主義・ポジティブ志向の私も“倒産”の二文字が脳裏に焼きつき、眠れない日々が続いた。“根拠のない自信家”の私が、厳しい現実に直面し、経営者としての力量の無さを痛感した。
どうしたら良いか全く先が見えない時、人は焦り苦しみ、これを“苦難”と言うのだろう。出来れば避けて通りたいものだが、それに直面した時には、もう腹を括って正面突破するしかない。
30数年前、私が社会人となって最初に味わった苦難は、家内の実家の会社創業時の義父との確執だった。幸いにも鹿児島に還り、忸怩(じくじ)たる思いで元職に復帰していた頃、倫理研究所発行の「万人幸福の栞」の第2条「苦難福門」に出会って、何度も救われた。
前オーナーとの確執や解雇の危機、離婚の危機、嫁しゅうと問題等々、独立前だけで大きなものだけでもこうだから、さざ波も入れたら枚挙にいとまが無い。
「万人幸福の栞」第2条「苦難福門」より。・・・(前略)しかし今や、百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)さらに一歩を進めて、苦難は、生活の不自然さ、心のゆがみの映った危険信号であり、ここに幸福に入る門があることがわかってきた。・・・(中略)これがはっきりわかれば、もう苦難を恐れきらうことがなくなる。いや、よろこんで苦難に立ち向う。にっこり笑ってこれに取りくむ。そして苦難の原因になっている生活のあやまり、心の不自然さを取り去ると、かつ然として幸福の天地が開けて来る。
「苦難の原因は自分にある」・・・今回の大きな苦難の原因は、一言で言えば“克己利他”「我欲を捨て、周りを幸せにする」ことに徹していなかったことに尽きる。
具体的には、「事業承継」と言う名の下、後継者(常務)に負担を強いてしまった。「現場第1主義」と言いながら、ダスキンや経営者団体の会合を優先し、現場に足を運ばず、社員とのコミュニケーションも不十分だった。既婚社員に待遇面の安心を具現化出来ていなかった。「キャッシュフロー」について理解できていなかった。「投資が先、成果は出ず」になって、業績悪化に拍車をかけた。
今年は最悪の年明けだったが、神様も捨てたものではない(神様には失礼)。まず社員2名の退社が決定した直後、常務が2年半ぶりにヘルスレント(HR)営業に復帰宣言。次に2月には即戦力と期待できる社員が入社、今やHRのムードがすっかり良くなった。さらに2月19日、金融機関の金融支援が決定。役員報酬の大幅カット等の痛みは伴うが、それより「時間」と言う財産をいただき、再スタート出来る喜びの方が格段に大きい。
まず関係者に感謝し“克己利他”に徹して行く経営を貫きたい。私が「現場」に復帰し、社員との「コミュニケーション」を図ります。社員が長く働ける環境を創り、顧客満足、いや顧客感動のサービス力・提案力とは何か、を社員と共に考えて行きたい。さらに「成果が先、投資は後」の徹底、「成長支援制度」「キャッシュフロー」「財務諸表」の学びも深めたい。 ・・・すべて「私が変わること」です。