「iPhone」のクールな機能--テレビコマーシャルで明らかに

文:Kent German(CNET News.com)

翻訳校正:中村智恵子、小林理子、吉武稔夫、長谷睦、編集部


2007/06/09 01:43 米国時間6月3日のテレビ番組「60 Minutes」で放映されたコマーシャル で、ついにAppleの「iPhone」の発売日が6月29日 だと明らかになったことで、iPhoneを心待ちにしている人たちは安堵の息をもらした。(もちろん、CNET News.comの姉妹サイトCraveも同類だが)頭をかきむしらんばかりに気をもませられたこの携帯電話 に関して、5カ月間におよぶうわさに幕が引けることがいいのか、たくさんの情報が得られることがいいのか、われわれの視点からはどちらがどちらともいいがたい。


 コマーシャルでは、すでに知っている以上のことは語られなかったが、iPhoneが実際にどのように動作するのかは見せてくれた。われわれが確認したのはこれだ。


 とにかく指を活躍させよう: 横にしても画面はまっすぐ: インターネットも楽々: 電話をかける: ボイスメール: テキストメール: 写真: 音楽: 地図表示機能について: 環境光センサー 「MacOS X」 「Wi-Fi」「Bluetooth 2.0」「EDGE」 サイズ 電池寿命カメラ 画面解像度 ストレージ AT&T




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アップルのiPhone発売日が発表されて段々ヒートアップしつつある状況であるが、ついにコマーシャルでいよいよそのベールを脱ぎつつある。


これに伴って各社も対抗製品を発表している。


[WSJ] iPhoneのライバルたちに勝機はあるか

iPhoneのライバルたち Appleのハイエンド携帯iPhoneに対するライバルの答えを比較しよう。



Apple iPhone HTC Touch LG Prada Nokia N95 Samsung Upstage
価格 499ドルまたは599ドル 449ユーロ(606ドル) 600ユーロ(810ドル) 749ドル 99ドル(2年契約付き)
画面サイズ(インチ) 3.5 2.8 4.1 2.6 2.1
無線LAN機能 あり あり なし あり なし
特別な特徴 iTunes Store対応 タッチスクリーン PRADAブランド 500万画素カメラ 片面は携帯電話、もう片面は音楽プレーヤーのデュアルサイドデザイン
販売 AT&T Wirelessが独占販売 今月欧州とアジアで、その後米国で発売 欧州とアジア 欧州とアジア、一部の米国店舗 Sprint直営店とオンライン
記憶容量 4Gバイトまたは8Gバイト 1Gバイトメモリカード同梱 最大256Mバイトのメモリカードに対応 最大2Gバイトのメモリカードに対応 最大2Gバイトのメモリカードに対応
キーパッド タッチスクリーン上に表示される。使わないときは見えなくなる 標準的なキーパッド 音楽プレーヤー側はタッチスクリーン、電話側は標準的なキーパッド


日本のスマートフォンの状況はどうかというと、

スマートフォン ビジネス向け期待 携帯各社が本腰


携帯では先進国と自負する日本だが、そのスマートフォン導入に向けた対応はお粗末で、先進国から3-5年は遅れていると見られる。日本のメーカーは携帯キャリアが指示する高機能携帯の開発にばかり目を向け、その結果世界のマーケットからは取り残されている状況だ。


これはPCも同じ状況だ。早い段階でPCの開発・リリースを進めたのに、価格競争、性能向上競争に敗れ、安泰している日本のマーケットで満足している。世界的なシェアに対抗できる企業はない。舞台は米国、台湾、韓国、中国に移った。


その昔の半導体、家電も含め、2番煎じを目指す日本は、ここのところ世界市場では先行・撤退という屈辱的な状況を維持している。


日本のメーカーの体質は、他がやらなければやらないチャレンジングスピリッツの欠如、、やるやらないの決断の遅さ、他人(他国)に委託出来ない管理能力の欠如、日本人しか出来ないという変な自負心、マネージメントの無責任体質などが内向きの姿勢・体質を維持する要因と思われる。


このiPhone狂想曲により携帯市場は新たな競争体制に入り、市場は注目され、ドラスティックな変化が起こるだろう。これまで独占してきたノキア、モトローラなど携帯通信業界でしか食ってきていない会社は、コンシューマーの指向する家電的要素、アプリケーションに弱い、ブランド力など、アップルに対抗できる素地はない。


米国市場に端を発する第3ラウンドで新たな携帯端末では市場再編が起こり、欧州、アジアへと飛び火してくるだろう。


そして、googleなどの参入によりさらなる再編が起こるだろう。



話はiPhoneに戻るが、このiPhone、日本ではどのキャリアが取り込むだろうか?


単純に考えると、AT&T(旧シンギュラー)との契約なので、EDGE→W-CDMA/HSPA→LTE/SAEという流れを汲む3GPP側陣営である。とすると、日本ではドコモ、ソフトバンクモバイル、イーモバイルが比較的取り込みやすい。であれば、3GPP2陣営のKDDIには目はないか?

W-CDMA/HSPA+WiFi方式での日本参入となるとドコモvsソフトバンクモバイルvsイーモバイルの争いか?大物好きのソン様、センちゃんを抱える会社が世間を驚かせるか、DoCoMo 2.0がうまくいかないナツノ氏の起死回生策となるか?それとも意表をついたKDDIマコッチャンの取締役就任記念になるか?


いずれもビッグニュース、飽和化、ARPU減少で先の見えてきた携帯キャリアの救世主になるだろう。