Five Hot Technologies for 2007

Unstrungのダン・ジョーンズ氏によると、2007年のワイヤレス関連のホットテクノロジーは、以下の5つと予測されている。

日本では2007年はWiMAX一色の感があるが、欧米からの影響はどこまであるだろうか?参考としてみよう。


(1) UWB (Ultra Wide Band)

過去数年来誇大広告(過剰期待?)がなされてきたUWBだが、1-2m程度で1Gb/sの性能の出せるUWBはイーサネットやUSBケーブルのリプレースになるかもしれない。FCCも認可へ進み始め、先のAppleのiPhoneやマイクロソフトの対応によってはBluetooth2あるいはWirelessUSBで花開きそうだ。

日本でも当然狭いお家の煩わしい配線、高度な技術好きの国民性から導入は進むだろう。



(2) FMC

アドバルーンとしての『FMC』はあちこちで聞かれる。日本ではまだ請求書の統合、あるいはメールというサービス面での融合、企業向けの中途半端なFMCは始まっている。携帯サービスとしての英国BT、米国T-Mobile USAあるいは独DTのような屋内・屋外でのFMC/FMSサービスは始まっていない。どちらかというとキャリア主導、あるいは歴史的な発展から来るこのFMCは2007年花開くか、それとも破綻するか。。。

技術として屋内はBluetooth/WiFi、屋外はGSMをUMAを使って実現されているが、さらに3G向けのGAN、VCCあるいはI-WLANという技術の標準化も進み、WiFi+WCDMAあるいはHSDPAでテストされ始め、WiFiでVoIPができるチップが市場に出回れば、ALL-IP化への流れも後押しし、花開くかもしれない。



(3) 携帯端末のセキュリティ

携帯が複雑化、高機能化していくと、ウイルスからの保護およびセキュリティソフトが益々重要になってくる。 既にSymbian OSはBluetooth経由で狙われており、スマートフォンが普及していくとWindow MobileやLinuxといったものも狙われていくだろう。


(4) ビジネスバディ(バディは『相棒』ということ)

米国ではgpsを使用して友達の位置を知ることの出来る(気色悪い)サービスはBoost MobileやHelioによってコンシューマ向けに始まっているらしい。日本はKDDIやドコモの子供向けの安心サービスとして始まっている。これが企業向けにもバディを追跡するサービスが広がるかもしれない。これはトラック、宅配やタクシーの運ちゃんへの適用は理解できるが、屋外を回る営業マン以外には適用しにくいかもしれない。Cisco、Newbury NetworkなどがWiFiを使った三角測距によってより正確に位置を測る技術を持っているらしい。。。怖い話だ。。。

日本ではあまり普及していないが、欧州に多い取り外しの効くカーナビに3G・WiFi通信機能をつければナイスバディになるかもしれない。ココセコムの延長か?



(5) CDMA Rev.C (日本の場合は3G LTEも含んだ方が良いだろう)

日本でもKDDIがRev.Aを、ドコモとソフトバンクがHSDPAを導入したばかり、米国でもSprint NextelとVerizon WirelessがRev.AをCingularがHSDPAを導入したばかりでもうRev.CあるいはLTEか?と思うかもしれない。しかし、この技術は基本的にWiMAXと何も変わらないOFDM(変調方式)とMIMO(アンテナ入出力)とAAS(高度アンテナ制御)の組み合わせ。Sprint Nextel, Clearwireが2007年、2008年中にWiMAXをやるとなると、競争上あるいはマーケティング戦略上意識しないとだめだろう。

日本ではドコモ、ソフトバンクがHSUPAに移行すれば、あるいはWiMAXの周波数がこの2社あるいはどちらか1社にいけば、対抗上KDDIも移行せざるを得ない。逆にKDDIがWiMAXが取れれば、時間稼ぎは出来るが、今度は対抗上ドコモが本命Super3Gの導入を加速化せざるを得ない。そうなると、今のところ将来像を描ききれていない(発表していない?)、そして資金繰りの苦しいソフトバンクはかなり厳しくなる。



その他技術としてはMediaFLO/DVB-Hといった放送向け無線技術、WiFiの進化系802.11nやWibreeあるいはWirelessHDといった家電向けの技術もあるが、記者の予測には入っていない。大したことはないということ?