YouTube、著作権侵害で提訴される

アニメやバラエティ番組なども多数投稿されているYouTubeが著作権侵害で提訴された。YouTubeは、提訴を受けてただちにYouTubeサイトから作品を削除し、この訴訟は成立しないとしている。
2006年07月19日 13時48分 更新

ロサンゼルス(Associated Press)

 フリーランスのニュース記者が人気のビデオ共有サービス「YouTube」を著作権侵害で提訴した。YouTubeのWebサイトがユーザーに、著作権で保護された同氏の著作物のコピーを奨励していると主張している。

 1992年のロサンゼルスの暴動や、1994年のO・J・シンプソン氏の高速道路でのカーチェイスをヘリコプターから撮影したことで名を上げたロバート・ター氏は7月14日、米連邦地裁で訴訟を起こした。ター氏の撮影した映像が同氏に無断でYouTubeに投稿されて出回っていると訴えている。

 昨年開設された利用料無料のYouTubeサイトでは、誰でもビデオ映像のアップロードとダウンロードができる。

 この訴訟では、ロサンゼルス暴動の際にトラック運転手のレジナルド・デニー氏が襲撃されているところをター氏が撮影した映像が何千回もダウンロードされていると主張されている。こうした行為の広がりは、同氏の作品の市場を破壊する一方で、YouTubeサイトに、利益率の高い広告収入を獲得するチャンスをもたらしていると、ター氏は取材に応えて語った。

 訴状では、YouTubeはビデオを簡単にアップロードしたり視聴したりできるようにすることで、著作権侵害を助長しているとされている。

 YouTubeは、この訴訟は成立しないとしている。ター氏のビデオクリップは、同氏の提訴を受けてただちにYouTubeサイトから削除されたと、YouTubeの広報担当者ジュリー・ズーパン氏は声明で述べた。

 「われわれは、すべての著作権保有者に協力しているようにター氏にも協力し、使用が許可されていない作品はすべてわれわれのサイトから削除したいと考えている」と同氏は付け加えた。

 ズーパン氏は声明で、ター氏は訴訟を起こす前に、同氏のビデオクリップの削除をYouTubeに依頼することはしなかったと述べている。

 ター氏の訴訟では、YouTubeは、「ファイル共有企業は、顧客に対するオンライン海賊行為の意図的な奨励または勧誘の責任を問われ得る」とした2005年の米連邦最高裁判決に違反したと申し立てられている。

 ター氏は、著作権侵害1件につき15万ドルの損害賠償と、同氏の作品の今後の使用に対する差止命令を求めている。

 YouTubeは最近人気を集めており、一部の大手メディア企業の注目を呼んでいる。NBCは6月、YouTubeで一部の番組を配信するとともに、宣伝を実施すると発表している。


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まだまだビジネスモデルやこの先どうなるかが見えない米YouTubeだが、やはり過大な注目をされているだけあって、いろいろな輩がその成長に便乗、あるいは阻害しようとする。


いづれにしてもまだまだ見極めが必要だが、今回のケースはこのフリーランスの売名行為に近いため、すぐに収束するだろう。しかし、著作権侵害訴訟行為が正当になったとき、1億本以上投函されるこのサイトは訴訟費用、訴訟対応、訴訟回避で労力を使うかもしれない。


それにしてもYouTubeが凄いのは、筆者の子供達がYouTubeという会社も知らないのに、勝手にサイトでアニメを見ていたことには驚かされた。


改めて注目の高さ、誰からも利用されやすいということには感嘆するのみだ。


投稿ビデオであれば、さんまのからくりテレビ的に誰かが面白いやつのみをピックアップして笑うとかしたほうがいいのではないかと、個人的には思うが、1億人には1億人的楽しみ方があり、自律的に(勝手に)ユーザが投稿、視聴するほうがweb2.0的なのだろうか