MicrosoftがYahoo!に出資交渉――米紙報道

Wall Street Journalによれば、AOLとの提携話をGoogleにさらわれたMicrosoftは、Yahoo!の株式保有に向けた交渉を行っていた。MSNをYahoo!に売却することも考えられるという。(ロイター)
2006年05月04日 08時00分 更新

 米MicrosoftがGoogleに対抗するため、インターネットメディア企業Yahoo!の株式取得交渉を行った。Wall Street Journal紙が5月3日に報じた。

 同紙が状況に詳しい筋の話として伝えたところでは、Yahoo!株保有に向けた交渉は進展していない模様だが、Googleに対し優位に立つことを求める株主の圧力が強まる中、Microsoftの経営上層部はYahoo!との提携に関して前向きな姿勢を変えていない。

 MicrosoftとYahoo!は過去1年で、可能な選択肢について交渉を行ってきたと同紙。MicrosoftがオンラインネットワークのMSNをYahoo!に売却し、Yahoo!の少数株を取得することも考えられると伝えている。

 Microsoftはこの報道についてコメントを避けた。Yahoo!の担当者には取材できなかった。

 Microsoftは昨年、Time Warnerのインターネット部門であるAOLと提携に向けた交渉を行っていたが、GoogleがAOLの5%を保有することで合意し、締め出しをくらった。MicrosoftはAOLとの間で同社の検索技術利用について話し合っており、これが実現すればMicrosoftの有料検索事業は大きく飛躍するはずだった。

 Microsoftが先日発表した利益予想は、ソフトサービス事業への投資増大を打ち出したことから、ウォール街の期待をかなり下回った。

 アナリストによれば、Microsoftは7月1日からの次年度で支出を20億ドル増やす計画だ。この投資の大部分は、広告で運営するオンラインサービス事業の構築に充てると予想されている。


Microsoft、米国でadCenterを全面導入

Microsoftは米国で、自前の新しい広告付き検索システム「MSN adCenter」を全面導入した。いずれMicrosoft傘下のサイトの広告を一手に管理できるようにする。
2006年05月05日 07時27分 更新

 米Microsoftは5月3日、オンライン広告プラットフォーム「Microsoft adCenter」の米国での立ち上げを発表した。米国でMicrosoftが運営するサイトの広告付き検索は、すべて同プラットフォームに切り替えられた。

 adCenterでは広告付き検索の出稿を管理できる広告主向けツールを提供し、ユーザーの所在地、性別、年齢層といったターゲットを絞り込むことも可能。いずれコンテキスト広告、ディスプレイ広告も含め、Microsoft傘下のサイトに出稿する各種の広告を一手に管理できるようにする。

 コンテキスト広告はこの夏に米国のMSNで試験運用を開始予定。オンラインサービスのWindows Live Mail、Windows Live Spaces、Windows Live Safety Center、Windows Live for Mobile、Office Live、Office Online、およびXbox.comの各サイトでも、近い将来に広告を導入する準備を進めている。

 Microsoftでは、Web分析/ビジネスインテリジェンスツール提供企業DeepMetrixの買収を通じ、adCenterの今後のリリースで新しいWeb分析アプリケーションを提供する計画。


Microsoft、Vexcel買収で地図検索強化へ

写真測量、イメージ、リモートセンサー技術を手掛ける米VexcelをVirtual Earth事業部に組み込み、地域情報/地図検索サービスの強化を図る。
2006年05月05日 07時39分 更新

 米Microsoftは5月4日、写真測量、イメージ、リモートセンサー技術を手掛ける米Vexcelを買収したと発表した。買収金額は非公開。

 Microsoftは地域情報/地図検索のVirtual Earth事業部にVexcelを組み込み、製品とサービスの強化を図る。

 Ultra-Cam、リモートセンサー技術といったVirtual資産をWindows Live LocalとVirtual Earthに取り入れ、航空写真や地上写真をより簡単でタイムリーに提供できるようにする。また、ユーザーからVirtual Earthへの情報提供を実現する上で、Vexcelの技術が中心的な役割を果たすと説明している。



Microsoft、ゲーム内広告のMassiveを買収

Massiveの技術では、ゲームに出てくるソフトドリンクの缶や屋外広告、テレビ画面といった場所に広告ブランドを挿入できる。MicrosoftはXbox Liveなどのサービスで同社の技術を利用する。
2006年05月06日 06時48分 更新

 米Microsoftは5月4日、ゲーム内広告を手掛ける米Massiveの買収を発表した。買収金額は非公開。

 Massiveはゲーム広告ネットワークの創設企業。同社の技術では、ゲームに出てくるソフトドリンクの缶やピザの箱、屋外広告、ポスター、テレビ画面といった場所に、広告ブランドを挿入できる。

 MicrosoftはXbox LiveとMSN GamesをはじめとするオンラインサービスでMassiveの技術を使い、広告主がオンラインゲームを通じて特定層のユーザーに効果的にリーチできる手段を提供する。

 さらに、Windows LiveやMSNといったゲーム以外のオンライン環境でもMassiveの技術を使ってダイナミックな広告を挿入する方法について検討に着手したほか、広告プラットフォームのadCenterを通じた提供も検討しているという。



マイクロソフト、MSNの研究開発に11億ドル投資へ--CEOが次年度の計画を明らかに

文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:尾本香里(編集部)

2006/05/08 12:39

 ワシントン州レドモンド発--Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は米国時間5月4日、インターネットサービス事業を強化するために、Microsoftがどれくらいの追加投資を行う計画なのかについて、詳細を説明した。

 Ballmer氏は、先ごろのMicrosoftの株価下落は、同社が投資計画を明確にしなかったために起きたことであると認めた。その上で、MSN事業部では、次期会計年度の研究開発費用を11億ドルへ引き上げる計画であることを明らかにした。MSN事業部の研究開発費用は、今年度は7億ドルになる予定で、前年度は5億ドルだった。同事業部ではさらに、2005年度は1億ドル、2006年度は3億ドルの予定となっている資本支出額も2007年度には5億ドルに増やす計画だという。

 Ballmer氏は、「社内のR&D部門には、software-as-a-service(ソフトウェアをサービスとして提供する)事業が最優先事項であることを伝えてある」と語った。同氏は、他の分野におけるソフトウェア開発の研究開発にも大幅な予算を充てることや、他のネット企業に引けを取らないくらいの投資をしていくことも約束した。

 「われわれに遅れを取らないようにするために、必要なインフラを用意できるのはわずか2~3社程度だろう」(Ballmer氏)



ビル・ゲイツ氏:「グーグルの独走は許さない」

文:Ina Fried (CNET News.com)
翻訳校正:坂和敏、尾本香里(編集部)

2006/05/08 11:12

 ワシントン州レドモンド発--Microsoft会長のBill Gates氏は米国時間5月3日、検索およびインターネット広告の分野でGoogleにリードを奪われていることを認めつつ、同社が「Googleに嘘をつかせない」ようにすると公約した。

 MSNの大手広告主らを前に講演したGates氏は、Microsoftが他社を追う立場を好んでいないと述べた。

 「Microsoftは常に他社をリードし、画期的なものを出していたいと考えている」とGates氏は述べた。だが、広告企業の幹部でトークショーのホスト役も務めるDonny Deutschと行った壇上でのインタビューのなかで、Gates氏はMicrosoftがいくつかのミスを犯したことを認め、一部のケースでは取り組みを率いるリーダー役の人選を誤ったと述べた。

 Gates氏はまた、Googleが「検索および広告に関して素晴らしい仕事をしてきた」と述べて、ライバルの功績を認めた。しかし同氏は、現在の検索にはまだ宝探しのような部分があまりに多いとする自分の考えを繰り返し、もっと優れたものを準備すると約束した。

 「われわれは、数多くの分野で(Google)より優れた活動を展開することにより、Googleに不公正な活動をさせないようにする」(Gates氏)



=============================================================================


MSFTは、今季業績も好調を維持しているものの、やや翳りを見せ始めている。特にネット広告分野ではgoogleの後塵を拝している。また、WintelのINTLやSUNの不調は、設立30周年のMSFTもインターネットの世界では梅田さん流で言うともはや【こっちの世界】の会社に成り下がってしまったか。。。


ここに来て、相次ぐ広告関連企業買収や地図関連企業買収、果てはYahoo!買収とターゲットは完全に【あっちの世界】の覇者google。


オープン化の波、ソフトウェアの無料化(広告ベースのビジネスモデル)の流れ、全てをWebで検索できるようになるとWindoow Vistaもいらなくなるのか。。。。


ここ1年の両社の動きは注目すべきだろう。