ブロードバンドと映像配信のサービスニーズ調査
-FTTH&トリプルプレイの方向性-

著者:富士通総研
販売価格:52,500円(本体価格:50,000円,別途消費税2,500円)

お問い合わせ:(株)富士通総研 田中、熊谷(栄)
TEL03-5401-8389 mail:fri-cyber@ml.jp.fujitsu.com

サンプル版:
PDF「ブロードバンドと映像配信のサービスニーズ調査(サンプル版)」 PDFファイル 278KB

解 説

最高速のインターネット接続回線として家庭への普及が期待されるFTTH(光ファイバー)だが、その用途はインターネットだけには限られない。FTTHやCATVのサービス会社は、加入者一人当たりの収入拡大と囲い込みのために、一本の回線でネットと固定電話、映像(有料テレビ)を合わせて提供する“トリプルプレイ”を狙っている。ただし、現状ではまだこうした一元サービスに対する認知は低く、需要や消費者の反応も未知数だ。それでも、もしこのようなサービスが普及すれば、これまで異なる業種の別々の会社から提供されてきた3種類のサービスが垣根を越えた統合市場を形成することになり、全方位からの顧客争奪戦となるばかりか、その影響はマスメディア、住宅産業などを含めた広範に及ぶと予想される。
そこで、現在の消費者のネット・電話・有料テレビ環境とその満足度、トリプルプレイの認知、利用意向、消費者側から見たサービスのメリットなどを調査し、ネット・電話・映像一元サービスの普及の可能性とシナリオを探った。

調査のポイント
・現在のインターネット・電話・有料テレビ利用環境と満足度
・インターネット・電話・映像それぞれのサービスの変更意向と選択ポイント
・FTTHの普及見込み
・通信と放送の融合=映像コンテンツ利用推移
・トリプルプレイの普及の鍵

調査の実施方法:
実施日:2005年8月2日-8月8日
調査対象:16歳から69歳までの、自宅でブロードバンドのインターネット接続回線を利用し、インターネット、電話、映像(有料テレビ)サービスの決定に関わる人
調査形態:インターネット調査(調査パネル:iMiネット)
サンプル数:回答依頼2,000件 有効回答1,595件(回答率79.7%)

報告書構成:
解説部分 186ページ
添付データ集 251ページ

目 次
1.調査概要 10
1.1 調査概要 10
1.2 調査方法 11
1.3 調査の構成 12
2.ビジネスの概観 13
2.1 ブロードバンド契約数 13
2.2 IP電話の利用数 14
2.3 有料テレビ契約数 15
3.結果要旨とまとめ 16
3.1 要旨 16
3.2 まとめと提言 20
4.回答者の属性 24
4.1 性別、年代 24
4.2 職業、居住地 25
4.3 家族と居住環境 26
4.4 消費と行動の傾向 27
5.ネット接続回線 28
5.1 利用しているネット接続回線の種類 28
5.2 FTTH利用者の特徴 29
5.3 FTTH利用者:以前の回線と変更理由 34
5.4 FTTH利用者:利用後の変化 39
5.5 FTTH非利用者:利用意向 41
5.6 FTTH非利用者:利用の障害 46
5.7 FTTH非利用者:FTTH料金の希望月額 51
6.IP電話 54
6.1 固定電話の利用状況 54
6.2 IP電話の利用有無 56
6.3 IP電話利用者の特徴 59
6.4 IP電話利用者:固定電話回線の扱い 60
6.5 IP電話利用者:通話先と利用頻度 61
6.6 IP電話利用者:利用後の変化 62
6.7 IP電話利用者:サービスの満足度 63
6.8 IP電話利用者:不満点 64
6.9 IP電話利用者:利用の感想 65
6.10 IP電話非利用者:認知度 67
6.11 IP電話非利用者:利用意向 70
6.12 IP電話非利用者:利用の障害 77
6.13 IP電話非利用者:利用しない理由、印象、疑問 82
7.家庭の映像視聴環境と視聴スタイル 83
7.1 テレビ視聴時間 83
7.2 テレビ視聴時間:リアルタイムと録画の割合 85
7.3 レンタルビデオの利用状況 86
7.4 パソコンとテレビの関係 87
7.5 映像関連機器の所有状況と購入意向 89
7.6 HD/DVDレコーダー所有者の動向 90
7.7 自宅の映像視聴環境の満足度と要望 97
7.8 映像視聴機器・サービスに対する不満、要望 101
8.パソコンとインターネットでの映像視聴 102
8.1 映像コンテンツの利用状況 102
8.2 有料映像コンテンツとレンタルビデオ 106
8.3 よく見る映像コンテンツの内容ジャンル 107
8.4 有料映像コンテンツ利用経験者:利用した理由 108
8.5 有料映像コンテンツ利用経験者:サービスの満足度 109
8.6 有料映像コンテンツ利用経験者:不満、要望 110
8.7 有料映像コンテンツ非利用者:利用意向 111
8.8 有料映像コンテンツ非利用者:利用の障害 113
9.有料テレビ(CATV、衛星放送、IP映像配信) 116
9.1 有料テレビについて 116
9.2 有料テレビの契約状況 117
9.3 有料テレビ契約者の特徴 120
9.4 有料テレビ契約者:レンタルビデオ、有料映像コンテンツの利用 122
9.5 有料テレビ契約者:契約理由 124
9.6 有料テレビ契約者:よく見るジャンル、契約動機になったジャンル 128
9.7 有料テレビ契約者:PPV、VODの利用状況 129
9.8 有料テレビ契約者:テレビ視聴の変化 130
9.9 有料テレビ契約者:サービスの満足度 132
9.10 有料テレビ契約者:不満や要望 134
9.11 有料テレビ非契約者:契約意向 136
9.12 有料テレビ非契約者:契約したい有料テレビの種類 141
9.13 有料テレビ非契約者:契約の障害 144
9.14 有料テレビ非契約者:サービス料金の希望月額 149
9.15 有料テレビ非契約者:VOD、PPVの利用意向 152
10.トリプルプレイ 153
10.1 トリプルプレイについて 153
10.2 トリプルプレイの認知と利用状況 154
10.3 トリプルプレイ利用者:有料テレビ契約歴 158
10.4 トリプルプレイ利用者:利用しはじめた理由 159
10.5 トリプルプレイ利用者:サービスの満足度 161
10.6 トリプルプレイ利用者:利用のきっかけ、感想、要望 162
10.7 トリプルプレイ非利用者:利用意向 163
10.8 トリプルプレイ非利用者:利用の障害 169
10.9 トリプルプレイ非利用者:料金割引と利用意向の関係 174
10.10 マンション/集合住宅の物件選びとトリプルプレイ 185
10.11 有料映像コンテンツ非利用者:利用の障害 113
11.添付データ集 187
11.1 設問一覧 187
11.2 単純集計 192
11.3 自由記述 239
11.4 クロス集計 288
性別+年代別 288
自宅のインターネット回線種類(Q1)別 326
自宅でのIP電話利用有無(Q6)+有料テレビの契約有無(Q14)別 364
11.5 調査票 402
内 容 サ ン プ ル

FTTH:現在の利用率18%

自宅でブロードバンドのネット接続回線を利用する本調査の回答者のうち、FTTHの利用者は18.4%だった。多数派の61.1%がADSL/xDSLを利用し、17.9%がCATVインターネットを利用、残りの2.6%がマンション専用構内LANなど、その他のブロードバンド回線を利用している。現時点でのFTTH利用者は、他の回線の利用者よりも「新しもの好き」で「情報通」の傾向が強い。他の回線利用者にはFTTHへの変更意向を持つ人が多く、「近いうちに予定(4.7%)」、「予定はないがぜひ(24.8%)」、「いずれは変更したい(35.4%)」が合わせて64.9%にのぼる。

IP電話:利用率41%

IP電話の利用率は、電話機、パソコンでの利用を含め回答者の41.0%だった。ネット接続回線別では、ADSL/xDSL利用者(49.8%)の利用率が目立って高い。IP電話の利用頻度は、毎日1回以上(18.4%)から月1回未満(16.1%)まで多様だが、普段の通話先は利用者の半数(51.4%)が「1~2箇所」と答えている。この状況を反映してか、複数選択のIP電話の不満点でも「無料でかけられる相手が少ない」を選ぶ率が他の不満点を上回る50.8%にのぼった。非利用者(「利用していない」と答えた人)のIP電話の利用意向率は「近いうちに利用予定(1.8%)」、「予定はないがぜひ(10.3%)」、「いずれは利用したい(33.0%)」を合わせて半数弱の45.1%となる。

トリプルプレイ:利用率4%

一本の回線でインターネット、電話、有料テレビの3種類を提供するトリプルプレイのサービスについては、自宅での利用率が回答者の4.0%、認知率(「利用していないがサービスは知っていた」)が28.3%にとどまり、大多数の7割近く(67.6%)が「そのようなサービスは知らなかった」と答えた。非利用者の利用意向は、「近く利用予定/予定ははいがぜひ」、「いずれは利用したい」を合わせて38.8%であった。現時点で非利用者が選んだ主な利用の障害は、「利用料金が高い」や「手続きや工事などが面倒」だった。ただし、「3種類のサービスをまとめて利用すると、個別に契約するよりそれぞれが安くなるとしたら」の条件付きで、非利用者に再度トリプルプレイの利用意向を質問すると、「利用してみたい」が8.0%、「検討する」が51.0%という結果となった。

個別トリプル利用者も

トリプルプレイの利用者をインターネット、IP電話、有料テレビの設問に対する回答状況から判断して特定し、それ以外の回答者を3種類のサービスの利用状況によって4つのセグメントに分類すると、1つの会社で3種類のサービスを受けているトリプルプレイ利用者のほかに、ネット接続回線(およびIP電話)とは別の会社の有料テレビを利用している「個別トリプル」のセグメントが存在した。

お問い合わせ:(株)富士通総研 田中、熊谷(栄)
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関連情報:
・携帯電話の利用実態とニーズ分析2005
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