中国のネットユーザー1億1,100万人、過半数が BB 接続

著者: 株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一 プリンター用 記事を転送
2006年1月24日 09:30付の記事
国内internet.com発の記事

毎年1月と7月に「中国インターネット発展状況統計報告」を発表している中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)が、2005年12月31日までを対象とした第17回報告を発表。中国のインターネットユーザーに関する全面的な統計データをまとめた。

それによると、中国のインターネットユーザーは前年比1,700万人増の1億1,100万人。年間2,220万人増という2002年の状況からするとややペースダウンはしているものの、全人口に対する普及率は前年比1.3ポイント増の8.5%に達した。それでも、世界平均の15.2%と比べると依然低いレベルにあるといってよい。

注目すべき点として、接続環境の変化が挙げられる。2003年から著しい増加を示しているブロードバンド接続ユーザー数が前年比2,150万人増の6,430万人となり、増加率は50.2%に達した。これに伴ってダイヤルアップ接続及び専用線接続のユーザーは減少を続けており、ブロードバンドが主な接続方式として定着しだしたことが明らかになった。

CN ドメイン の登録数も、100万件の大台を突破したものとして注目される。登録総数は109万6,924件となり、前年同期比の増加率は153.9%に達する。国別ドメインの登録数としては依然として CN ドメインがアジア最大であり、世界的にみると、この1年で第13位から第6位にまで上昇。ブロードバンド環境の整備にともなって中国のユーザーによる登録が急増した結果だ。

しかし、ドメインの放置率が70%にのぼるという見方もある点は見逃せない。中国では投機目的のドメイン取得がいわばブームになっており、取得後の「塩漬け」状態が深刻になっている。登録費用が割安であるのに対して、その2倍にもなる維持管理費用を払いきれずに放置したままにするというのが主なケースだ。

WEB サイトの数は1年で2万5,300件増加し、69万4,200件となった。登録地別でみると華北、華東、華南地域が全体の85.5%を占め、大多数がこの地域に集中している状況には変わりがない。東北、西南、西北地域の割合は11.9%で、これまでの調査とほぼ同レベルだった。

オンラインショッピングの利用状況に関する項目では、61.5%がオンライン決済 を、36.1%が商品引き換え払いを選んでいると報告しており、オンライン決済が主流となっていることが分かった。

CNNIC では今回からユーザーが接続にかける費用の統計調査を実施したが、1か月あたりの接続費用は103.6元であることが分かった。また、インターネット接続については、ユーザー全体の61.1%が利用する20時頃をピークに、21時を過ぎると急激に減少するという傾向が浮かび上がった。接続時間帯でみると、18時から22時に接続するユーザーが前年同期と比べて8ポイント増加。20時をピークとする時間帯にアクセスが集中していることを裏付けた。

接続時間では、1週間あたりの平均は15.9時間。前年同期と比べると2.7時間の増加であり、増加率は20.5%に達する。接続時間はここ数年増加傾向が続いており、日常生活におけるインターネットの存在が大きくなっていることがうかがえる。

中国ではブロードバンド環境の整備が急ピッチで進み、オンラインゲームやオンラインショッピングといったニーズを吸収し、新たなユーザーを生み出している。オンライン広告市場も40%増の25億元規模が射程に入るなど好調だ。

ブロードバンドコンテンツの開発、普及が進めば、2007年中にもユーザー数が9,000万人を超える可能性は十分にある。

(執筆:サーチナ・齋藤浩一)

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いよいよ中国が本格普及期に入った。日本もうかうかしていられない。

これからこのBBインフラを利用してソフトウェアの開発が進んだり、ネット決済が進んだり、あるいは中国発のネット犯罪が増えるだろう。