奈良県五條市西吉野町の賀名生(あのう)地区は梅林や柿で有名であるが、「賀名生史跡名所案内(大正13年)で「王の滝」の記載を発見した。この滝は滝サイトや滝DBにも情報がなく、正確な場所も姿形もわからない。おおよその位置は西吉野町滝の西方の丹生(にゅう)川であることはわかる。最初は西吉野町滝地区方面から探索したが、一面に柵が設置されていて川に近寄れない。そこで、今度は五條市生子(おぶす)町から接近を試みた。ストリートビューでの駐車場所調べができないので、集落入口に車を置き、歩いて滝を目指すことにした。滝地区に比べてこちらのほうが道が広いのは意外だった。しばらく歩くと、家の前に70-80歳くらいのおばさんが二人おられたので、滝のことを聞く。「王の滝」はご存じでなかったが、「ジョウオトシ」には反応された。行けないようなことを言われたが、「とりあえず、行ってみます」と出発。柵や藪、そして、断崖絶壁。そこで、スマホとGoPROのみの撮影に止め、引き返した。帰るとまだおばさんたちはおられたので、世間話をする。スマホの動画を見せると、「昔は泳いだ」「筏が通っていた」と懐かし気に話をされた。

王の滝

滝の位置(地理院地図に情報を追加)

滝地区奥からの遠望

滝の下流