京都府上漆原(かみうるしばら)と八戸地(はとち)を結ぶ道の途中に長谷(ながたに)地区があり、少し先の大滝橋の上流に「隠れ大滝」があるらしい。この滝は「八戸地大滝」として紹介されていることも多いが、滝のある位置は八戸地地区からは2.5km以上離れているのが気になり、滝の場所が「八戸地」か「長谷」かをネット地図で調べてみた。
GoogleMap・・・八戸地、地理院地図(京都府GIS)・・・長谷
Yahoo!・・・長谷、ゼンリンいつもNavi・・・長谷、Mapion・・・八戸地
なお、舞鶴の守りたい自然では「隠れ大滝」として紹介され、そこには『別名「長谷の隠れ大滝」とも呼ばれています』と書かれている。また、歴史的なことはここが詳しく、《丹後国加佐郡旧語集》の内容が引用されている。『当村ニ滝三ツ有三段也。入口ノ滝ヲ小滝ト云其次ヲ中ノ滝云奥ノ滝ヲ大滝ト云』。これは八戸地村の記録だ。
以上のことから、長谷か八戸地かは微妙であり、名称に地区名を付けるのは避けたい感じだ。八戸地川なら誤りにならない。なお、長谷の大滝という名称で、サコダ砕石(株)の奥も紹介されているため、長谷の隠れ大滝という名称も紛らわしい。
当サイトでは、八戸地川小滝、八戸地川中ノ滝、隠れ大滝の3つでそれぞれを識別した。また、滝が三段という記述の解釈には3通りあるようだ。
(1)八戸地川小滝、八戸地川中ノ滝、隠れ大滝
(2)八戸地川中ノ滝(下段)、隠れ大滝(中段)、さらに上流(上段)・・・ここ
(3)隠れ大滝すだれ状部(下段)、すだれ状の上部(中段)、その上流(上段)
・・・前述リンク
隠れ大滝の上流も見たかったが、暑さと体力不足で撤退したので(1)として、話を進める。駐車場所はストリートビューで予習して下の写真場所にしたが、思ったより道が広く、小滝が見える付近でも良い。大滝橋から左岸(橋の右)のザレたヤブを10mくらい通過し、河原に下りた。川には倒木があって鬱陶しいが、危険な感じではなく、容易に中ノ滝まで到達した。途中、ワタスゲが多く群生していた。中ノ滝は右から巻く。途中、ロープ設置場所もあったが、土斜面であり、スパイクのほうが安心感があると思う。そして、隠れ大滝に出会う。真奥大滝より、水量が多く、ほっとした。滝前から上部が見にくいが、かなりの高さである。写真撮影の場所は融通が効くため、良い角度を選択できる。
*追記:さらに情報を調べていると、大滝橋の下流に小滝橋があるという記事を見つけた。ここでは、大滝橋の下流にある八戸地川小滝としたものが「大滝」、小滝橋付近のものを「小滝」と呼んでいる。これだけ、情報が錯綜すると、安易に記事が書きにくい。地元でこれらを整理して、滝前に名札を設置されることを期待したい。
広域地図
滝の位置(地理院地図に情報追加)
真奥大滝への道のすぐ南
大滝橋
名板
橋の上流
道からの小滝
小滝手前
祠
不動明王
小滝
大滝橋から左岸を進む(イバラあり)
川を遡上
中ノ滝(正面から)
中ノ滝(左から)
隠れ大滝(左岸から)