これらの滝は奈良県宇陀市の室生ダム南方の深谷川の上流にある。約8年前に初めて行ったわけだが、当時から比布滝がしょぼく、スッキリした印象がなかった。

 先日紹介した「宇陀郡史料」に比布の滝が8丈との記載があることから、文献調査および現地の探索を行うことにした。まず、日本滝名鑑4000にこれらの滝が掲載されており、写真や本文からすぐに滝が私の記事と異なることに気づいた。廃版の山と高原地図「赤目・倶留尊高原」には上竜鎮滝の記載がある。ただ、位置はだいぶ下流の渡渉付近でなっている。そして、最近、手元にある分県登山ガイド「奈良県の山」1998年三版(小島誠孝著)に比布滝、上竜鎮滝が載っていることがわかった。

 それではネット上で日本滝名鑑4000と同じ記載があるかを検索すると、まめさんchakkinさんの所が合致した。

 ダム湖から深谷川の遡るのは竜鎮滝の先が通行止なので、室生寺から仏隆寺向かう道から深谷川を下ることした。この林道はかなり荒れてるので、無理に入らないほうがよい。比布滝に行く方法は下流の渡渉点から遡る、南のやや高い所から降下する、登山道から見える甌穴付近から右岸を巻き下るの3つである。すべて経験したが、最後の方法がお勧めだ。今回は登山道上のやや広い所から尾根を下って比布滝、さらに右岸を高巻いて上竜鎮滝を見た。上竜鎮滝をトップ写真にするが、滝壺がハート型で岩肌もなかなかの造形美である。水は少ないものの感動した。

上竜鎮滝

広域地図

地理院地図に情報追加

獣避け柵

林道入口

この手前に駐車

林道終点

甌穴

甌穴の少し先(ここから川沿いに進むのがよい)

行きはこの広場から尾根を降下した

比布滝→比布滝下段(変更)

上竜鎮滝→比布滝(中段、上段)に変更

上竜鎮滝→比布滝上段(正面から)に変更

上竜鎮滝→比布滝上段(左から)に変更

上竜鎮滝

上竜鎮滝(上部に甌穴あり)