「ほしやたわ滝」は三重県熊野市紀和町和気(わけ)の天瀬川支流にある。百選の滝で知られる「布引の滝」がある楊枝川の南だ。かなり以前から知っているのだが、下3文字がA音のためか、「ほしたわや」や「ほしわたや」と読んでしまうことがあった。この滝が知られるようになったのは、2006年初版の北中康文著「日本の滝2西日本767滝」への掲載だろう。最初、多くの滝のベテランがこの滝の位置がわからず、奥の滝に行った。それはこの本の地図を見れば、その理由がわかる。滝位置はいいのだが、U字カーブがかなり手前で、支流出合までが長く描かれているのである。今はネット上に精度のある位置が公開されているので、間違うことはないと思う。航空写真でも滝を確認できる。なお、上部の林道から行った報告はまだないようだ。今回は一般的なルートを選択した。位置

 R168から三和大橋を渡って、三和片川林道(ほとんど未舗装)を約2.7km走り、車を左の道に置く。U字カーブのガードレールの切れ目が入口だ。約5分で左から支流が合流している。そこからはナメ滝と傾斜のあるゴーロとなる。この登りがスパイク長靴で可能かが、今回悩んだ点だ。念のためにハイパーVソールも持っていたが、ナメ滝はホールドが豊富でこの靴の出番はなかった。適度なスリル、滝の現れ方、滝前の広さ、滝の高度や美しさなど滝メグラーを満足させる良い滝であった。もちろん、沢登りであるので、経験の少ない方の単独は危険と思う。

■林道入口付近

■ほぼ未舗装

■駐車場所

■滝道入口

■分岐(左のナメ滝を登る。)

■ナメ滝

■柱状の岩が多いゴーロ