【オリジナルホラー/人怖】悲しい生き霊 | yt08150815のブログ

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心霊スポットっていわゆる「やり場」だったりするんだよね

地方で車の免許を取ったばかりの若者には

定番のデートコースというか

 

その頃俺(B)は23歳で地元の工場に勤めてて

車もやっと新車を買えるようになって調子こいてたんだ

 

地元の友達(A)が隣県の大学に進学したもんだから

よくその大学のサークルの後輩を紹介してもらってたんだ

 

俺ってさ付き合っても全然長続きしないんだよね

なんか2、3回目のデート後にぱったり連絡が取れないみたいな

高校卒業してからは特にね

高校時代に2年付き合った子も卒業後にすぐ連絡がつかなくなってさ

 

顔はフツメンかなって感じ

スタイルは185cmの体重は65kgくらいで

工場でも重いものもつ業種だから筋肉は結構あるのよ

 

そこそこ洒落たレストランも知ってるし

遊園地、動物園、水族館、ショッピングモールだって

全部楽しかったさ

もちろん俺の奢りだけど払って欲しいなんて今でも思ってないよ

 

でAがさ「彼女いるの〜?」って聞くもんだから

「いねえよ〜、寂しいもんだよな〜、せっかく新車なのにな〜」なんて

話したら「実はさ、お前の写真見せたら食いついた子いてさw会うか?」って

そりゃ「是非是非!!」って紹介してもらったんだ

 

その子の名前はC子ちゃん

152cmの結構細い感じでパッツンショートっていうやつ

(本人がそう言ってたけど俺にはわからん)

 

メールを交換して、会う日時と場所決めていざ当日

C子「あ、初めまして・・・」

「初めまして、Bっていいます・・・」

あ、人見知りなのかなってくらい目が合わない

「とりあえず、ドライブ行く?ご飯が先がいいかな?」

C子「ご、ご飯がいいです・・・」

 

まじかーってなったよね、怖がらせちゃってるかなって

だって俺でけえしさ、写真となんか違うって感じかなって

 

近くのファミレスでってなって

注文して料理が来るまでの間に少しずつ話すようになったんだ

で食後のコーヒーを飲んでる時にC子ちゃんが話し始めたんだ

 

〜C子の話〜

嫌な気持ちになっちゃうかもしれないんですが

話を聞いてもらっていいですか?

 

まず、今回私がBくんと会いたがった理由なんですが

ごめんなさい、好きとかタイプとか見たいな恋愛ではないんです

 

A先輩がサークルに来られてて

地元の友達と遊んだんだ〜って写真を見せてくれてて

そこにBくんが映ってました

 

何気なく見ただけだったんですが

Bくんに生き霊がついてるのが見えて

それが本当に危険な感じがして

で、急に電話で話しても信じてもらえないと思って

会うところまで漕ぎ着けたって感じなんです

 

・・・引いちゃいましたか?

 

そんな感じの話だった

正直びっくりはした

でも嘘のようにもおチョックてるようにも思えなくて

「俺は何かしたほうがいいのかな?」って聞いてた

 

C子「生き霊が誰なのか特定しないとなんとも言えないのですが

写真だといまいちわからなくて・・・

しかも今日は気配が全然なくて・・・」

C子「・・・あ!・・・え!?」

 

「どーしたの?」

C子「今、A先輩とメールしてます?」

「あぁ、ごめんね。さっきメールきたから返したけど

デート中にメール返信嫌だよね・・・あ、デートじゃないかw」

「・・・?ていうかなんでAだってわかったの?」

C子「生き霊ってA先輩ぽいです・・・」

「どういうこと?」

C子「・・・私にはなんとも、A先輩に聞いてみたらいかがでしょうか?」

「なんて?」

C子「なんか俺を恨んだりする?って」

「え〜w w wまじで言ってる?」

C子「はい・・・」

「・・・そうか、わかった聞いてみるよ」

C子「今日は話を聞いてくれてありがとうございます

もし、身の回りで変なことがあれば連絡ください」

「わかったよ、ありがとうね・・」

 

久々のデートがこれってね

まぁ愚痴るついでにAを呼び出したのよ

 

A「何だよw w wデート終わりかー?w」

俺「そうだよw w w飯食って終わりw w」

A「なぁドライブ行こうぜ!あの心霊スポットまでw」

俺「w w wいいぜ、行こう行こう!」

A「愚痴はいっぱい聞いたやるよw」

俺「ありがとうw」

 

Aとはいつもこんな感じ

めちゃくちゃ気の合う友達

多分親友っていうのはこういうことだなって

ただC子ちゃんに言われたことも引っかかる

 

心霊スポット付近になったときに

思い切って聞いてみた

俺「Aさぁ」

A「何よw」

俺「俺のことで悩んでることない?」

恨んでるかなんて聞けなくてさ、そう聞いたんだ

 

A「・・・」

俺「A?」

A「・・・あるよ」

俺「え?」

A「悩みあるよ」

俺「・・・A?」

A「でもさ結構重ためな話だけど聞く?」

俺「・・・う、うん」

 

そこからAが話始めたんだ

お前(B)とは中学からの付き合いじゃん

俺にとってのお前って憧れだったんだわ

 

運動も勉強もそこそこできて悩んでなくて

身長も高くて気さくでさ

だからお前と同じ高校に行こうって決めたんだ

絶対楽しいだろうなって

 

高校でもお前はさ一緒にいてくれて

すっごく楽しかったんだ

でも高校2年生くらいの時に気づいたんだ

俺、お前(B)のこと恋愛的に好きなんだって

 

でもさおかしいじゃん男が男好きって

お前はさ彼女もいたしさ

童貞卒業したとかなんとかって言ってさ

それ聞いた日は翌朝まで泣いてたの覚えてるよ

俺が女だったらって無きに泣き続けたさ

 

しかもお前さ直前で大学行くのやめたって

就職しちゃってさ、俺に気持ちに気づいたのかなって

でも彼女と別れたって聞いてさ嬉しかったんだ

 

俺「でも後輩とか紹介してくれたじゃん・・・」

 

紹介はしたよ

で、Bはドライブデートで襲ってくるよって言っておいた

お前さ絶対3回目のデートでドライブデートするじゃんw

みんなビビって逃げてってさ、めっちゃ笑ったよ

俺なら大歓迎なのになあって

 

俺「まじかよ・・・」

 

A「・・・なあ、B」

俺「・・・なんだよ」

A「俺とかどうよ、女みたいにできるぜ」

俺「・・・」

A「・・・そうかよ」

俺「・・・親友だと思ってたから、ごめん」

A「いや、なんとなくこうなるってわかってたから」

俺「・・・ごめん」

 

ガチャッ

Aが車から出て行ってしまった

追いかけるとそこには崖があって、嫌な予感がしたんだ

 

A「・・・」

俺「おい、何する気だ?」

A「もういいかなって、疲れたし」

俺「・・・どういうことだ?」

A「もう生きづらいなって、お前に引かれちゃったし」

俺「びっくりしただけだよ!今まで通り遊ぼうよ!」

A「本当か?めっちゃ顔引きつってたぞw」

俺「笑い事じゃねえよ」

A「呪いって信じる?」

俺「何それ?」

A「・・・お前は一生独身だよ、俺のせいでね」

俺「おい、待てよ・・・おい!!」

 

Aは崖から飛び降りた

すぐ110番して捜索してもらったが見つからなかった

 

それからもう20年近くたったが独身さ

生き霊がすごかったやつだ

死んでからの呪いなんて、やばそうだろう?

 

俺が独身である理由の話でした