花びらやいまはの息のあるごとし  長谷川櫂

 

 

 いまわ・・「今は限り」の意で、死に際と同じです。

 花びらが雪よりも軽く地に落ちていく。それは、短い桜の花の最後の旅の美しさ。花びらが地に達したとき、かすかなため息のような声が聞こえてきそうです。

 それとは少し違った意味で、歴史的には散り際の潔さにもたとえられた桜ですが、それを強調するのはどうかと思っています。