み仏に美しきかな冬の塵(ちり)  細見綾子

 

 

 仏像に魅せられるのは、宗教的なものよりもその美しさそのものではないでしょうか。私の場合はそう思うのです。

 一枚目の仏像を前に、思わず膝をつきたいような深い感動を覚えました。慈悲深さに心打たれる。そこに理屈はないのです。

 二枚目、三枚目の仏たちは日本のものではありません。どちらでしょうか。中国よりも西方の国のもののように思います。

 同じ仏像でもどこかが微妙に違う。違和感というか、懐かしく思えるか思えないかの違いかも知れません。