花薄風のもつれは風が解く  福田蓼汀

 

 

 お月見に薄はつきものですが、それは中秋の名月に薄を供えることで、月の神が降りてくるからと信じられていたからだそうです。供花として月に捧げるのです。

 古民家と薄の取合せは、ごくごく自然です。薄は屋根をふくのに用いるということから村落の周辺に芒原として植えられてきたものなのです。

 古民家の囲炉裏で火を起こしていました。これは料理を作るためというだけではなく、茅葺屋根を守るために欠かすことができないのだそうです。