底紅や黙つてあがる母の家   千葉皓史

 

 

 木槿(むくげ)・・7月ごろから10月ごろまで次から次へと花を咲かせます。朝開いて夕方閉じてしまうので、「槿花(きんか)一朝の夢」と故事にもあります。

 一枚目の写真の、木槿の中で花の中心が紅色のものを底紅(そこべに)と呼びます。茶花として「宗旦木槿」と呼ばれることもあります。この花が活けてある部屋に通された場合は、夕方には花がしぼんで落ちてしまうことから、長居をしてもらってはこまるの意があるようで、早々においとました方が無難です。