市中はもののにほひや夏の月 野沢凡兆
市中・・街の中という意だと思います。その街の中の「もののにほひ」とは夏の暑さが醸し出すもろもろの生活の匂い、水の匂い、食べ物の匂いなどを想像します。
夏の月・・・蒸し暑い大気の中の爽やかな澄んだ月のことでしょうか。月がでるころ、暑さが少し和らいで、昼間に火照った身体を夏の月が和らげてくれます。
写真は「東京ジャーミー」(イスラムのモスク)。モスクとは礼拝堂のことで、信徒が神に祈りを捧げ、神の偉大さを称える場所です。
掲出句とイスラムのモスクとどのように関係するかですが、ほとんど無関係です。強いていえば、モスクにはドームや文様など円いもの、球体が多くみられるのですが、地球・宇宙空間・月などを象徴するものとして興味深く思いました。
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