受験期や少年犬をかなしめる    藤田湘子 

 

 

 受験期・・・春の季語です。受験・受験子・受験生・受験日・入学試験。いずれも関連した季語です。

 かなしめる・・・「かなしむ」は「悲しむ」「哀しむ」「愛しむ」と書くのですが、掲出句の場合は「悲しむ」ではなく「愛しむ」です。「いとしくおもう」「かわいがる」の意です。

 受験間近になると受験生だけでなく家族(親)も不安になったりいらいらしたりしがちですが、掲出句の少年は、受験勉強の合間に犬を可愛がっている。そう解することができます。

 

 

 

 

静岡県立図書館