叢雨に散りゆく野萩君知るや     フーザンボー

 

 

 叢雨(群雨・村雨)・・むらさめと読みます。ひとしきり強く降ってやむ雨。(大辞林)

 秋の七草・・萩・芒(尾花)・葛・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・桔梗(ききょう)。ききょうでなく、朝顔とすることも。

 昔は花の種類が少なく、もっぱら野に咲く花が身近なものだったのだと思います。今であれば、葛や藤袴、桔梗は秋の花から外れてしまうかも知れませんね。写真の萩も庭に植えられた鑑賞用のもので、万葉のころの萩とは違うと思います。

 

 

         白猫の通ひ路となる萩の庭    横山芳子