啼き尽くすことは死ぬことつくつくし    フーザンボー

 

 

 啼く(なく)・・・つぎつぎと声を出して続けてなく。鳥獣がなくときにも、人がなくときにも用いる。(大辞林)。

 つくつくし・・・つくつくぼうし・法師蝉・・古くは「筑紫(つくし)恋(こい)し」と聞き習わしたと歳時記にあります。秋の蝉で、透き通った美しい翅をもち、オーシンツク、ツクツクホウシなどと啼きます。

 写真のお寺は藤沢市の龍口寺です。五重塔から裏山に入ったら、法師蝉が命を惜しむように啼いていました。

 

 

        この夕べ力つくせり法師蝉    森澄雄