存分に乱るや風の花芒    フーザンボー

 

 

 芒(薄)・・・秋の七草の一つですね。花芒、糸芒、芒原、夕芒、芒波、川芒、尾花など傍題が幾つもあります。

 風と光のなかでなびく芒。いかにも秋がきたという趣です。月見にも欠かせない芒。月の光にひそやかに光る芒もよいものです。

 存分・・・ここでは思うままに行うことの意です。芒を擬人化したのは、芒のようにありたいという気持があるからでしょうか。 

 

 

         忘我とは芒の真似をすることなり   塩野谷仁