つぎつぎに鴨羽ばたけり初朝日    フーザンボー

 

 

 次の句の「初日影」の「日影」は、日の光、日光、日ざしのことです。「谷の十戸へ」は工夫ですね。景がよく見えます。

 「羽ばたく」というのは、鳥が羽を上下に動かす意味のほか、人が社会に出て力強く活動するときにも使います。拙句は、初日を浴びて力強く一歩を踏み出したい、そういう気持ちも入れてみました。

 

 

         やうやくに谷の十戸へ初日影    佐藤和枝