白壁にくづし書きめく枯柳    フーザンボー

 

 

 柳は昔から四季のそれぞれに愛でられ詠われてきたのですが、最近あまり柳を見かけません。堀端や川べりで、あるいは銀座のような街でよく見かけたのですが・・・。

 

 写真の駿府城址に、銀座の柳(二世)が植えられていました。なぜ駿府城址に銀座の柳かというと、家康が江戸に銀座(銀貨の鋳造・発行所)を開設したことと関係があるのです。その銀座の街並にかつて柳が植えられたのですが、高度経済成長期に大半の柳は切られてしまったのです。

 

 次の句のように、葉を落とし裸になった柳が、寒風にしなうさまも風情があるものです。

 

 

          枯柳更けてネオンに触れ易し   山田佐人