おぼろ夜や人愛すれば歩をあはす


 春の月は、ぼんやりと霞んでいて、どこかあたたかく、柔らかく見えます。朧月や朧夜は春の季語で、朧夜は朧月夜のことです。

 元職場の女性から、大学で知り合った彼と近々入籍するとのメールです。先輩として思うことは、恋人であるときと、一緒になるときの間に違いがあるとしたら、歩調を合わせることかも知れないなと思い、詠んでみました。今宵も恋人たちは、朧夜の中、夜桜見物を楽しむことでしょう。