合気の歩法を使って相手を崩す | 錬武体術 啓真道

錬武体術 啓真道

剣の理合を我が身に宿し、刃の斬れ味を源として、敵の無力化を学ぶ武道。

 

  合気の歩法による崩し

 

こんにちは。川村義之です。

 

合気 啓真道の稽古の様子をご紹介します。


今回のテーマは、歩法による崩しです。


歩く姿が武であると言われますが、具体的にはどうやるのかをお伝えしました。

 


Sさんは、フルコン空手、伝統空手、護身術、中国武術など幅広く修めてきたかたです。


まず最初に、前に体重移動し、足で床や地面を押したり蹴ったりしない歩法を、練習しました。


前にあるほうの足首と、後ろにあるほうの脚全体を脱力すると、自動的に摺り足になって前進できます。


「なるほど!体重移動すると、体重が前じゃなく、斜め下に移動しちゃうんですね!」


これが、宮本武蔵が「きびすを強く踏むべし」と説き、歩く姿が武であると言われた合気の歩法です。


この合気の歩法を使って、相手を崩してみました。


両手取りから、相手を後退させながら、歩いて前進することができます。


「こんなちょっとの動きでいいんですか?面白いなあ〜!」


相手の両手を押したのではなく、自分の質量が持つ慣性を、相手の質量にも働かせた結果です。


正面打ち一教も、歩法ができるといともたやすく極めることができるんです。


相手の手刀と、同じ側の手刀で相手の手刀を受けたら、そのまま相手の力に押され負けします。


同時に下から反対の手で、相手の肘を押し上げてあげると、相手の体勢を崩すことができます。


あとは、相手の手刀の外側に、すれ違うように前進するだけで、相手をひざまづかせることができます。


「うんうん!なるほど!相手は勝手に、横を向いちゃいますね!」


関節は完全には極めておらず、慣性によって、何をされたかわからせずに、ひざまづかせるわけです。


正面打ち入身投げにも、応用してみました。


手刀の受け方は同じですが、すぐに相手の手刀の反対側に、一歩入身します。


このとき、相手の手刀を受けた手を、相手の肩口に優しく置きます。


自分の反対の手で、相手の腰を押されながら、すれ違うように前進すると、相手はのけ反ってしまいます。


「ええ〜っ!全然押さなくても、相手は、かなり強烈に崩れますね!」


慣性は一点を強く押すようには働かないので、相手は何をされたかわからないんですね。


片手取り隅落としも、すれ違うように前進することがポイントで、相手の手には何もしないんです。


だからこそ、相手を、何に抵抗したらいいか、わからない状態にできるわけです。


「そうか!押したり体重をかけたりしないから、相手は、どう抵抗したらいいかわからないのか!」


こうして歩法の効果によって、相手をなすすべもなく崩す合気の一端を、身につけることができました。


「いや〜勉強になります!だいぶまた、新しい感覚がありましたね!」

 


歩く姿が武であるとは、自分の質量が持つ慣性を、ちゃんと真っ直ぐ運ぶことです。


前に体重移動し、足で床や地面を押したり蹴ったりする普通の歩き方ではできないことです。


足が着地したとき、足首を柔らかく保ち、爪先で踏ん張らないことが最大のポイントです。


あとは移動させるほうの脚全体を、できる限り脱力させておくと、全く違う世界を見ることができますよ。

 

 

 

 

 

東京・下北沢の合気柔術 啓真道

東京都世田谷区代田5丁目35-30-101
(下北沢駅より徒歩2分)

・ 受講のご案内
・ 受講生の声
・ DVD
・ アクセス
・ お問い合わせフォーム

日本傳空手道 唯真流
感性教室
川村義之の達人研究所(オンライン講座)


東京、都内、下北沢、新代田、池ノ上、渋谷、代々木上原、新宿、吉祥寺などからお越しいただいています。

啓真道は、本当に合気ができるようになりたい人のための道場です。

力に頼らず抵抗させずに相手を崩し、抵抗されても力に頼らず相手を崩す、それが啓真道の目指す合気です。