こんにちは。川村義之です。
日本傳心法 啓真道の剣術の稽古の様子を、ご紹介します。
Sさんは居合道、古流剣術の経験者で、一般的には習えない達人の剣技を啓真道で探求しています。
今回は、刀の知られざる機能を引き出すということを稽古しました。
知られざる機能とは、刀の中心力のことを指します。
まずは、顔の前で上に刀を抜く、縦抜き抜刀で試してみました。
自分の右手首を相手の左手で、左手首を相手の右手でつかまれ、刀を抜けないように押さえられます。
脱力をうまく活用して、相手をのけ反らせながら、抜刀することができます。
「はあ~!本当に脱力だけを使ってるんですね!」
「動かそうとするとぶつかるけれども、特定の筋肉から脱力すれば、ちゃんと抜けるんですね!」
一般的な、正面に抜く抜刀でも、やってみました。
相手に、右前腕を前から両手で押さえられたところから、抜刀します。
右腕に全く抵抗を感じず、相手を後退させながら、抜刀することができます。
「左腰っていうのも、もうほとんど動かさない感じですね!」
「刀を納めている力を抜くって感じでやると、確かに楽に抜けますね!」
次は、抜き打ちで横一文字に斬る、斬撃力を強くしてみました。
左腰に納刀した状態で、相手に木刀の切っ先を両手でつかまれ、動かせないように押さえられます。
脱力を使って横一文字に刀を振り、相手を振り回しながら、目の前を横薙ぎに斬ることができます。
「これは、腕力じゃ絶対に無理ですね!」
「はあ~!そりゃ人間も真っ二つに斬れますよね!」
続いては、正眼から上段までの剣の振りかぶりです。
先に、素手で試してみました。
立った状態での合気上げです。
両手を上げて、相手の両肩を突き上げ、相手を爪先立ちにすることができました。
「おわたたっ!相手は、全く抵抗できないですね!」
今度は木刀の振りかぶりです。
横から相手に右前腕を両手でつかまれ、振りかぶれないように押さえられます。
脱力を使うと、相手を跳ね飛ばしながら、木刀を振りかぶることができます。
「ああ~!末端(=切っ先)を動かすっていう考えじゃ、まず無理ですね」
続いては、上段からの真っ向斬り下ろしです。
こちらも先に素手で試してみました。
片手の手刀を、相手に両手でつかまれ、押さえられた状態で斬り下ろします。
片手1つで相手の両手の力に勝ち、斬り下ろすと相手を座り込ませることができます。
「抜いちゃいけないところからも力を抜いちゃうと、それはそれでよくないんですね!」
これを、木刀の斬り下ろしでもやってみました。
木刀を、相手に下から両手でつかまれ、押さえられます。
真っ向斬り下ろしで、相手を腰砕けに崩して、座り込ませることができます。
「強烈ですね!剣を動かすとは思わないで、ただ力を抜くという気持ちが大事なんですね!」
剣対剣で、刀の中心力で相手を左右に傾けるように、崩してみました。
これも最初は素手でやってみました。
自分の右手の人指し指を、相手に両手でつかまれ、押さえられます。
脱力によって腕相撲のように動き、相手の身体を右や左に傾け、ひざまづかせることができます。
「なるほど!動かないってことは、少なくとも2つの筋肉の力が拮抗してるってことなんですね!」
ここからは、剣対剣でやってみました。
自分から見て相手の剣の鎬の左側に、自分の剣の右側を接触させます。
相手の身体を、自分から見て右に傾け、左足に体重を偏らせて居着かせることができます。
居着かせてしまえば、相手の動きを封じて、好きなように仕留めることができるわけです。
「ちょっと前進するだけで、相手に切っ先を突きつけることができますね!」
自分から見て相手の剣の鎬の右側に、自分の剣の左側を接触させます。
相手の身体を、自分から見て左に傾け、右足に体重を偏らせて居着かせます。
動けなくした相手に、余裕を持って、しかし間髪置かずに斬りつけることができます。
「相手の剣を、全く押してないですもんね!」
もちろん、相手を下に崩すこともできます。
左右どちらからでも自分の剣の鎬を、相手の剣の鎬に接触させます。
脱力技法を使って、相手を腰砕けに崩し、座り込ませることができます。
「力ずくな動き方を身につける前に、こういうことを知りたかったですね!」
「これが、本当の侍の戦い方なんですね!」
筋力差、体重差を覆す侍の剣技を、現代に甦らせることができるわけです。
日本傳心法 啓真道
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剣の極意とは、敵の刀に斬られずに、一方的に斬るための理。
人体の驚くべき真の能力を目醒めさせ、付け焼き刃でない、本質的な上達が可能になります。