2004年7月。
初めての福岡訪問で、私は二つの大きな課題に気付いた。
- 仲介業者様に覚えてもらうことの重要性
- 空室が続いても揺らがない経営基盤をつくる必要性
この二つは、
アパート経営を続けていく上で避けて通れないテーマだった。
福岡からの帰りの飛行機で、
私はずっと考えていた。
「この課題に、どう向き合っていくべきだろうか」
ここから、私のアパート経営は
“行動のフェーズ”に入っていく。
■ 対策①:仲介業者様との“直のつながり”をつくるために、私は福岡訪問を続けた
福岡訪問で最も強く感じたのは、
仲介業者様に覚えてもらうこと以上に、
“直接つながることの大切さ” だった。
管理会社は当然、仲介業者様に働きかけてくれる。
しかし仲介業者様の立場からすると、
- 毎日大量の物件情報が届く
- 管理会社からの依頼も多い
- その中でどれを優先するかは担当者の判断
という世界。
だからこそ私は、
できる限り福岡を訪れ、
仲介業者様に直接挨拶を続けた。
その結果、
顔を覚えていただけるだけでなく、
“直で連絡できる仲介業者様”というコネクションが生まれた。
退去の連絡が入れば、
「○月○日に○○号室が空きますので、よろしくお願いしますね」
と直接お伝えできる。
また、
入居者の動きや、
物件の改善点など、
管理会社経由では絶対に得られない“生の声” を聞けるようになった。
仲介業者様からも、こんな本音を聞いた。
「紹介する物件が2つあったら、
見も知らない物件より、顔の見えるオーナーさんの物件の方が紹介しやすいですよ」
この言葉は、私の胸に深く残った。
本当に紹介してもらえるかどうかは分からない。
でも、
“紹介してもらえる可能性を少しでも上げる”
そのための行動として、福岡訪問は大きな意味を持っていた。
■ 対策②:空室が続いても揺らがない経営をつくるために
もう一つの課題は、
空室リスクにどう備えるか だった。
仲介業者様の棚に並ぶ無数の物件を見たとき、
私はこう思った。
「満室が続くとは限らない」
実際、私のアパートが満室になったのは
開業から約2年後の2006年5月。
新築だからといって、
すぐに満室になるわけではない。
そこで私は、
借入を減らし、毎月の返済額を下げる
という方針を固めた。
- 空室が出ても経営が揺らがないように
- 家賃収入が減っても耐えられるように
- 長期的に安定した経営ができるように
この考え方が、
その後の私の不動産経営の“軸”になっていく。
■ 実際に進めた繰り上げ返済(表で整理)
福岡訪問をきっかけに、
私は「空室が続いても揺らがない経営」を目指し、
オーナー2年目から繰り上げ返済を本格的に進めていった。
● 年度別の繰り上げ返済額
5年間の合計:850万円
こうして数字で見ると、
自分でも「よく返したな…」と思うほどの金額だ。
■ 繰り上げ返済には2つの選択肢がある
- 返済期間を短縮する(期間短縮型)
- 毎月の返済額を減らす(返済額軽減型)
多くの人は期間短縮型を選ぶ。
総返済額が大きく減るからだ。
でも私は、あえて 返済額軽減型 を選んだ。
● その理由はシンプルだった
- 毎月の返済額が下がれば、空室に対する耐性が強くなる
- 毎月の“残るお金”が増え、次の繰り上げ返済の原資になる
- そして何より、経営のストレスが減る
月数万円の違いでも、
積み上がると大きな安心につながる。
■ そして、この判断が“後の大きな転機”につながっていく
当時の私は、
ただただ “ストレスなく、安定的に経営を続けたい”
という思いだけで繰り上げ返済を進めていた。
けれど、この判断が後になって、
私の不動産経営を大きく動かす出来事につながっていく。
この時はまだ、
その未来を想像すらしていなかった。
◆ 第12回の締めとして
こうして私は、
福岡訪問で見つけた二つの課題に対して、
自分なりの答えを出し、行動を始めた。
- 仲介業者様との“直のつながり”をつくる行動
- 空室リスクに備えるための繰り上げ返済
この二つの対策が、
その後の私の不動産経営を支える大きな柱になっていく。
◆ 次回予告
次回は、
この頃同時に進めていた 株式投資の取り組み について、
リーマンショック前夜までの流れを振り返っていきたいと思う。
