西和賀日記583回「小学校跡で一人花見」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

きょうから僕も地区の田んぼ作業の始まりです。

 

 

田んぼの水口(水の取り入れ口)と尻水口(排水する穴)を点検するのです。

ソウさんに地図で指示してもらって、ミツゾウさんとのペアで作業しました。

 

 

田んぼは水が命です。

地味な作業ですけど、田植えに向けてしっかりやっておかねばならないことのようです。

去年と同様ミツゾウさんと田んぼを一枚一枚見回りました。

4~5日かかります。

 

 

午後、僕は花見と決めていました。

西和賀町の桜は今が見ごろだし、天気は快晴、これを逃すテはありません。

今年初めて、自転車「国立(くにたち)号」にまたがりました。

東京の国立市に住んでいた時に買った自転車です。

山口百恵さんちの前を颯爽と走り抜けていた過去があります。

 

 

真昼温泉につかってから、帰りに旧沢内第一小学校で花見です。

満開でした。

 

 

春風そよぐ誰もいない高台での一人花見です。

これがやりたくてウズウズしていました。

花見は大人数でにぎやかにやるのもいいですけど、一人で静かにやるのもいいものです。

 

 

かつて、この校庭には沢内の子供たちの元気な声が響き渡っていたのでしょう。

昔は全国どこの小学校も子供たちでいっぱいだったんですよね。

日本という国の変遷の一断面を見るような光景です。

 

 

気持ちよく酔いが進んできたころ、一人の男性がやってきました。

地元の95歳で、桜満開に誘われてきのうも散歩にきたそうです。

土地改良区で長年働いたそうで、沢内第一小学校の盛衰も身近に見ていた人です。

10分ほど立ち話をして、プールわきの土手を上って矍鑠(かくしゃく)とした足取りで農道を歩いていきました。

 

 

桜の花びらは、開いた直後には引っ張ってもはずれません。

受粉すると、引っ張らなくても自然に散ります。

写真の花びらも、かなり引っ張ってもはずれませんでした。

これから、ハチや鳥がやってきて蜜を吸いながら受粉してくれるのでしょう。

 

 

この春も、のんびりと花見ができました。

自転車「国立号」の影が長く伸びて、道交法圏外(と僕が勝手に決めている)の農道に気分よく帰宅のペダルを踏みました。 (4月22日)