西和賀日記247回「残雪の白木峠を歩く」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

山女ミユキさんが白木峠(しらきとおげ)でアズマシロカネソウを見てきたと伝えてくれました。

白木峠は西和賀町の南西、秋田県横手市との境にある古道です。

いいなぁ、見たいなぁ…

雨の中、向かいました。

越中畑の登山口までウチから車で15分です。

 

 

歩き始めて数分、沢沿いに目を凝らすと、ありました。

アズマシロカネソウ(東白金草)は、図鑑によるとキンポウゲ科で本州日本海側の山地に分布しているそうです。

高さ5センチもないし群生するわけではないので知らない人には見えません。

1年ほど前、ここでミユキさんに教わって僕も初めて知りました。

小さな花は、花びらを大きく開くこともなく、うつむくようにしています。

 

 

途中にミズバショウの群生地があり、見ごろになっていました。

雪を伝って降りて撮影しましたが、登山道からも見えます。

 

 

白木峠といえば雪椿(ゆきつばき)が有名です。

ミズバショウ群生地に面した側は日当たりが良くいくつか咲いていましたが、少し時期が早いようで、ほとんどはつぼみでした。

 

 

登山道沿いに1本だけ花を咲かせた木がありました。

見ごろは連休のころになるのでしょうか。

 

 

頂上の手前の残雪は深く、急斜面のトラバースとなります。

雪崩ることはないかと思いますが、キックステップで慎重に通過します。

 

 

頂上(601・6メートル)には寒冷前線の雲が低くたれこめておりました。

あられ混じりの風が強く、すぐに退散。

 

 

エンレイソウの葉がポンチョみたいに見えました。

 

 

一時あられが降りしきり、登山道のホウオウゴケ(鳳凰蘚)に砂糖をまぶしたようになりました。

 

 

下山途中もう一度、沢沿いに目を凝らすと、別のアズマシロカネソウを見つけました。

小さな小さな花を沢音が揺らしているでしょうか。

登山者が知らずに踏んづけることのないよう祈りたいと思います。

 

 

3時間ほどの残雪散策を終えて、ゆだ高原駅に隣接する春乃屋で「とり天そば」(750円)の昼食にありつきました。

冷えた体にアツアツの天ぷらが活を入れてくれました。 (4月17日)