西和賀日記222回「幻想奏でる雪原の霧」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

快晴の空が昼からにわかに曇り出し、午後は雨になりました。

 

 

雪原に霧が発生しました。

湿度が上がり、暖かい空気中の水蒸気が雪面に冷やされて条件が整ったようです。

 

 

普通の霧とは違って、雪面近くをはうように移動していきます。

去年、西和賀でこれと同じ光景を見て幻想的だなぁと感じたのを思い出します。

 

 

この写真は去年4月13日に大野野のあたりで撮影したものです。

地元の人にとっては当たり前の景色かもしれませんね。

僕は何かこう、ときめくような気持ちになったことを覚えています。

その少し前に住民票を西和賀町に移し、空き家改修の準備に気仙沼から通っていたころです。

 

 

これもその時の撮影です。

きのうとまったく同じあたりの写真です。

フキノトウといい雪原といい、3週間の時間差があるのに、景色はほとんど同じですね。

それだけ今年は季節が早いということかもしれません。

 

 

きょうの志賀来山。

大地からわく湯気のような雪原からの霧を眺めながら、気仙沼湾の気嵐(けあらし)を思い出しました。

11月下旬ごろの冷えた朝に海面に霧が発生して、昇る朝日に逆光で輝き、息をのむような景色になるのです。

地元有志がそれを観光の売りにしようと活動しています。

漁船にとっては事故のリスクが高まる霧なので、ちょっと微妙な関係なんですけど。

 

 

西和賀町の平野部のほぼ全域で発生していたようです。

去年を思い出して大野野にも行ってみました。

厚い雪原があって気温と湿度が高くなければ現れない現象です。

全国的に見れば珍しいと言っていいと思います。

僕は面白がって、車をあちこち走らせてこの霧を楽しんでおりました。

 

 

でも、濃霧には違いありません。

古くから地元で暮らしている人たちは、どんな目で「雪原の霧」を眺めているのでしょう。 (3月23日)