西和賀日記215回「コウタケご飯が香る」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

庭先や田んぼはまだ分厚い雪におおわれていますが、もうすっかり春の気配の西和賀です。

雨の中、県道で何かやっている人がいました。

 

 

歩道の車止めを立てるための穴のゴミをさらう作業でした。

園芸の移植ゴテに長い柄を取り付けた道具でひとつひとつの小さな穴を掃除していくのでした。

重機の除排雪はダイナミックに冬の終わりを告げていましたが、これは密やかだけど春の訪れを確信させる情景に感じました。

 

 

冬のうちに残りのコウタケで炊き込みご飯をつくることにしていました。

おととい水につけておきました。

 

 

このあたりでは「ばくろう」と呼んでいます。

香りに甘味がとけこんでいるようなキノコです。

秋に店で買って乾燥保存していたものです。

この冬、炊き込みご飯づくりは2度失敗しておりました。

 

 

ゆうべ、ニンジンと油揚げも加えて準備にかかりました。

 

 

油で炒めて砂糖、酒、しょうゆ、みりんで味付け。

 

 

米は地元・大野の清流米1合にもち米1合。

 

 

コウタケのもどし汁をひたし(ちょっぴりしょうゆをたらし)具をのせて、炊飯器を今朝にセットしました。

 

けさ、寝ていた2階までコウタケご飯が香ばしく漂ってきて、いい夢を見ているような気分で目を覚ましました。

 

 

さっそく朝食でいただきました。

3度目の挑戦は、自分なりにうまく行きました。

具だくさんなので3合で炊いてもよかったようです。

僕の中では、密かに冬に別れを告げる味になったような気がします。 (3月13日)