西和賀日記126回「モンダラとアマゲシ」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

きょうの大野の仕事はクロモジの枝集めでした。

男5人衆が地区内の山へと分け入りました。

 

 

年明けにクロモジ茶をつくる予定があるのです。

きのう「だば、あした採らねば雪に埋もれてしまうべ」と急きょ作戦決行となりました。

車で1分走ればクロモジが生えている山の中です。

 

 

2時間ほどで軽トラ満載の収穫がありました。

 

 

活動拠点の「もっこり会館」で枝を丁寧に洗浄しました。

タワシでごしごし洗うのですが、ワラで編んだようなタワシっぽいものも使いました。

 

 

「それ、何つう名前?」

「モンダラだ」

 

見たことも聞いたこともない”道具”です。

皆さんと作業したり喋ったりしていると、実に地元言葉の勉強になるのです。

その意味では、僕にとってはみんな先生のような存在でありますね。

 

ユキオ先生によれば、モンダラのダラは「タワラ」のことだそうです。

ワラをもんでタワラのような形にするからモンダラということでしょうか。

 

 

作業中に外は雨が本降りになりました。

ミツゾーさんが「アマゲシになるだよ」と言いました。

「何それ?」

雨返し(あまがえし)といって、こんな雨のあとに大雪に変わるのだそうです。

「アマガエシ」なんて、なんだかロマンチックというか風流というか、いい言葉の響きではありませんか。

それを皆さん「アマゲシ」と発音するので、がらりと方言に変わりますが、それはそれでなごめる響きなのだから不思議です。

 

 

夕方のテレビの天気予報で、雨から雪に変わる様子がまさに「アマゲシ」なんだなぁと、覚えたての方言を復習しました。

 

 

JR北上線ほっとゆだ駅の駅ナカの温泉から湯気が盛んにあがっておりました。

この雨が夜半には雪になり、西和賀の雪の季節が発車オーライ!となるのでしょう。 (12月13日)

 

 ※クロモジ:クスノキ科クロモジ属の低木で、枝を折るとさわやかな香りがします。クロモジ茶は香りと味とともに、体にとてもいい成分が含まれているそうで、健康茶として大野ふるさとギフトの一品にもしています。