大学入学共通テスト中に試験問題がスマホを通じて流出した事件が連日報道されました。
きのう、19歳の女子大生が自首しましたね。
全国紙の1面トップニュースでした。
関西の大学生だそうで、東京の有名私大を目指して受験したようです。
まずは、そんな人もいるんだなぁと感心(?)した次第。
去年、アンデシュ・ハンセン著「スマホ脳」(新潮新書)を読んで同感したことを当ブログにも書きました。
僕なりにひと言で本を紹介するなら「スマホばかり見ているとバカになるぞ」。
おバカさんになってしまったスマホ脳の女の子だったんだろうな…というのが今回の感想です。
一方的に女の子を非難するのは不公平ですね。
僕も一度、カンニングをしたことがあるので、この場を利用して告白します。
小学2年生の時でした。
何かのテストの中の、花(写真だったか絵だったか)の名前を答える問題でした。
僕は、いつも遊んでいる土手で見たことがある花なのに、名前を知りませんでした。
前の席の女の子がそっとうしろを見て、その問題を指さしました。
僕が頭を小さく左右に振ると、女の子は「フクノトウ」とささやきました。
僕は答の欄に「フクノトウ」と書きました。
テストが返される時、先生が「正しい答はフキノトウです。教室の一部のところでフクノトウと書いた人が何人かいました。同じ間違いをすることは考えられませんよ。書いた人は手を胸に当ててよ~く考えてください」と言ったのです。
僕は身の縮まる思いがしました。
教えてくれた女の子は、答がわかって得意がったのでしょう。
僕は、花は見たことがあるのに名前を知らなかった(あるいは思い出せなかった)ことが悔しくて、これ幸いと言われるままに「フクノトウ」と書いてしまったのでした。
55年も前のことをこんなに詳しく書けるのは、僕の生涯一度のカンニング体験だからです。
「フクノトウ」とささやいた子(名前も覚えています)の声も耳に残っているような気がするほどです。
そして、僕の好きだった担任の女の先生が、きつい目で僕の方を見ながら言った言葉が胸に深く突き刺さったのです。
これをカンニングと言うのかどうか、わかりませんが、テスト中の不正行為には違いありません。
この時に味わったイヤな気持ちは忘れられません。
大学受験のころ、カンニングの方法を友だちと面白がって考案したことはあります。
手の平や鉛筆や消しゴムや筆箱の裏や袖口…
黒い紙に書いて長い髪の毛の中に潜ませる作戦は、黒い紙にいかに書くか、いろいろ研究しました。
いろんな手口を考えましたが、実行はしませんでした。
カンニング用に小さく書く訓練をしているうちに覚えてしまって必要なくなったりもしました。
スマホの便利さの中にはカンニングという項目も含まれているんでしょうか。
今回の事件は、家庭教師紹介サイトを利用したので発覚したようですね。
もし先輩や兄弟姉妹や親しい個人の協力でやっていたら、発覚しなかったかもしれません。
試験会場に入る際に持ち物検査や身体検査が必要になってしまうなんて事態にならなければいいのですが… (1月28日)