メカジキが身近な存在なのは、全国の水揚げの7割を占める気仙沼だからでしょう。
今宵は気仙沼ほていのメカジキ商品を楽しみました。
「めかじき醤油味付」の缶詰とメカジキカレーです。
缶詰を肴にプチ晩酌。
トロリと味が広がるやわらかい食感がたまりません。
メカジキはマグロ延縄漁や突きん棒漁で漁獲されます。
目が大きい(深海の魚介類も食べる)ので目梶木と書きます。
梶木は舟板のことで、メカジキが尖ったクチバシ(吻)で船底を突き刺すことから名付けられたとの説があります。
気仙沼港にはいつも突きん棒漁の漁船が停泊しています。
気仙沼魚市場の写真は、移住する前の2014年6月撮影の水揚げされたメカジキです。
気仙沼はカツオやサメ(ふかひれ)やサンマで知られていますが、メカジキも堂々の代表格です。
商工会議所を本部にした気仙沼メカジキブランド推進委員会というのがあります。
官民あげて、メカジキで気仙沼をPRしようという取り組みです。
先日、はまなす海洋館でいただいたメカジキ丼もその一環なのかな…
メカジキカレーは、まろやかさとスパイシーさがメカジキ肉を引き立てて、うまい一皿でした。
推進委員会も3年くらい前にメカカレー作戦を展開していました。
震災の年から数年間、内湾にあった復興屋台村気仙沼横丁には、裏メニューでメカカレーを食べさせてくれる店がありました。
そこで飲んでいると、よく元マグロ船員に会いました。
「船では昔からメカカレー食べてたよ」と言い、延縄にかかるメカジキの大きな切身にかぶりつく仕草にみんなで大笑いしたものでした。
今となっては懐かしいなぁ、気仙沼横丁。
僕の気仙沼見聞を広めてくれた学校でした。
ふすまに貼っている「みやぎお魚図鑑」の一部です。
突きん棒漁を生業にしている漁師宅で、メカジキとマカジキの刺身を食べ比べしたことがあります。
誰もが「メカの方がうまい」と言いますが、この時には僕はマカジキの方がうまかったのです。
危うく「うめえ!」と叫びそうになったほどです。
部位にもよるのでしょうけど、地元の魚通たちが何と言おうと、僕はマカジキの方がうまいと密かに思っております。
それでも、水揚げ量はメカジキが圧倒的に多いので、主役はメカジキです。
脂が乗ったメカジキの刺身は、富山の寒ブリに勝るとも劣らないおいしさです。 (1月25日)