気仙沼日記1179回「あの山なあに愛宕山」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

「新型コロナ 緊急事態宣言3度目」

新聞1面の見出しを見ながら、誰にも会わない所に行ってリフレッシュすることにしました。


           (2016年8月撮影)

愛宕山(あたごやま)です。

気仙沼の西側に連なり内陸と隔てている山々の中で、ただひとつ天を突くような鋭角の山容を見せている山です。

地元でもほとんどの人が名前も知らず、中にはツツジの名所・徳仙丈山だと思っている人もいます。


         (2019年11月撮影)

気仙沼大島のあたりから見ると、遠景左から愛宕山(621メートル)、徳仙丈山(710メートル)、大森山(759メートル)と、気仙沼随一の山岳風景を形成しています。

火山や造山運動がない三陸沿岸の北上高地末端でこれだけの標高を維持しているとは、愛おしいではありませんか。



         (2021年4月24日:赤岩前田付近から撮影)

愛宕山は以前から気になっていたのです。

「誰にも会わない所」と確信して青空が広がった今朝、向かったというわけです。

地元の知人に駐車スペースの場所を聞いてありました。

書店で地形図(津谷川)を求めたら売り切れていたので、地図なし登山です。

林道はありますが、頂上に通じる登山道はないようです。




磁石と太陽を頼りに林道を行きます。

廃校になってしまった地元の水梨小の学校林植樹祭(平成8年)の標柱が立っていました。




途中の伐採地で氷上山(陸前高田)と五葉山(大船渡)が並んで見えました。

山頂への目星をつけて林道を離れ、道なき斜面を登りました。




時折、深いヤブ漕ぎとなりました。

鹿の足跡やフンを見たくらいで、熊には会いませんでした。




2時間半ほどで山頂!

途中、鳥や樹木を見ていたので時間がかかりました。

山頂を示すものは何もなく、小さな祠の屋根が土に埋もれかけているだけでした。

新緑前の樹間からかすかに周囲の景色が見えましたが、葉が繁れば展望ゼロです。

下山も、太陽を背にする方向へと急斜面を下り、林道に出て正午ごろ車に戻りました。

予想通り誰にも会わない(というより登山対象ではない)、春の山の息吹きに包まれた快い4時間となりました。


愛宕山という山は全国どこにもありますね。

火伏せの神をまつる愛宕神社は900社ほどあるそうです。

神社の近くの山を愛宕山と呼んだのでしょう。


神山川の源流に近い赤岩の奥には名高い羽田神社がありますが、少し南に下がったあたりに愛宕神社があります。

今度、この愛宕神社を見てこようと思います。 (4月24日)