岩手県と秋田県の県境に真昼(まひる)山地があります。
奥羽山脈の一部で、その主峰が真昼岳(標高1059.9メートル)です。
何年も前から気になっていた山で、8月12日に登ってきました。
秋田自動車道の湯田インターから北に向かい、狭い砂利の林道を谷奥に入り込んで登山口に着きました。
伝説では、坂上田村麻呂が登り着いたのが真昼だったとのことだそうですが…
朝7時に兎平コースを登り始め、ずうっとガスの中だったのですが、稜線を歩くうちに真昼岳の前山を見ることができました。
前山を越えると真昼岳の山頂が眼前に開けました。
山頂からは秋田県側の視界が開けて、遠く大仙市や横手市の街が見えました。
数人のパーティーが西和賀町のガイドの導きで山頂を満喫しておりました。
快活な美人ガイドさんでした。
ホオジロのやつが「鼻の下のばして…、歳を考えろよな」などと憎まれ口をたたくのでありました。
下山後は湯田の森林体験交流センター「ゆう林館」の日帰り温泉(300円)で汗を流してきました。
ちょうど米田一彦「山でクマに会う方法」(ヤマケイ文庫)をこの数日読んでいたのですが、真昼岳のあたりはツキノワグマがいっぱいいるそうで、美人も「山とクマの西和賀によく来てくれましたぁ」などと口にしておりました。
ブナの林の陰で、クマが僕を見ていたかもしれません。
人間には10人くらいにしか会わない、静かな山行でした。 (8月15日)