気仙沼日記698回「奥松島の貞観津波碑を見る」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

きのう東松島市に行ってきました。

奥松島の宮戸島にある貞観(じょうがん)津波碑を見るのが目的です。


気仙沼5時14分の始発列車に乗り、一ノ関で東北本線仙台行に乗り換え、塩釜で仙石線の快速石巻行で野蒜(のびる)駅に8時54分に降り立ちました。





石巻行は満席でした。

女川の復幸祭に向かうお客さんたちでしょうか。





JR仙石線のルートを高台に移した野蒜駅。




2011年の津波で被災した旧野蒜駅。

震災復興伝承館として生まれ変わっております。





野蒜海岸は広大な松の植栽事業中です。

歩いて宮戸島を目指す人は、まずいないそうです。

でも、歩けば、このような光景を見ることができます。




1時間以上歩いて、宮戸郵便局の向かいにある貞観津波碑を見ることができました。


貞観地震は貞観11年(869年)に三陸沖で起こった有史以来最大級の巨大地震だと言われています。

津波堆積物の調査で、津波も巨大だったことがわかっています。

災害史の本には必ず書いてあります。


碑は高さ50センチくらいで、何が刻まれているのかはわかりません。


近くの漁師との立ち話によれば「北の里浜からと南の大浜からの津波がこのあたりでぶつかったという言い伝えがありますね」とのことでした。


看板もなければ説明板もなにもありません。






遊覧船案内所で、かきめしとかき汁をいただきました(500円)。


嵯峨渓や島々の景観、縄文史跡もある観光地なのに、僕は貞観津波碑を見ただけで、けっこう満足して帰途につきました。


「子供のころ、そろばん塾の休み時間にお菓子を食べる時に座ったの。何の碑か知らないけど、座るところはほかになかったから、みんなで取りっこして…」

旧野蒜駅の伝承館の女性職員の言葉が、とてもいい思い出になりました。 (3月25日)