気仙沼日記696回「イチローの引退」 | 西和賀日記 山・雪・味・人 楽しき農山村 

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奥羽山脈「真昼山地」に魅せられて65歳で岩手県和賀郡西和賀町に移住したおじさんの暮らしぶり

アスレチックス対マリナーズ戦のテレビ中継でおいしいお酒が飲めると書いた前回ブログ(3月21日)の続きです。


8回に、一度守備についたイチローにサービス監督が交代を告げました。

前夜も同じ光景がありましたが、この夜はイチローが出迎える選手や監督、スタッフの全員と抱き合いました。

「ああ、これがイチローの現役最後の姿か」

そう思いました。

大リーグ流の粋な花道なのでしょう。

テレビは試合後にイチローが会見を開くことを伝えておりました。





気仙沼の古い貸し家で、独り酒をすすりながら、涙鼻をすすりあげて、イチローの引退会見を見ることになるとは、この天才が海を渡ったころには想像もしていませんでした。


そのころ、僕にも家庭があり、この幸せは現実なのだろうかと頬をつねってみるほどでした(ホントです)。





ある女性がシアトルのセーフコ・フィールドで観戦土産に買ってきてくれたフィギュアを今も大切に持っております。


失ってしまった家族のことや、もしかしたらいい関係になれたかもしれないその女性のことや、いろんなことをイチローの活躍と共に思い出しながら、盃を重ねました。


人間だれしもつらい時、勇気を得たい何かがあるでしょう。

僕の場合、イチローの背中がそのひとつです。





野茂英雄や松井秀喜にも大興奮でしたが、イチローは別格です。


夜中過ぎまで別格(気仙沼の地酒)をすすりながら引退会見を見て、いろんな物思いにふけりました。

「世の子供たちはスマホなんかではなくイチローの背中を見ろよ!…」とか。

「次の別格は大谷翔平かな…」とか。

「たまには安い別格より、高い水鳥記でも飲んでみっかな…」とか。  (3月21日の続き)