気仙沼から西に向かうとすぐに岩手県一関市になります。
一関市街地と気仙沼の中間に、千厩(せんまや)という町があります。
気仙沼日記第173回に書いたそば屋さんは、車で行くしかないような辺鄙な場所にありますが、岩手県交通の路線バスが通っているので、利用してみました。
気仙沼からJR大船渡線で30分ほどで千厩駅に着きます。
駅前のバス停から花泉行に乗りました。
一関市藤沢町砂子田というところの「高田」というバス停で下車し、徒歩3分の俚楽(りらく)でそばをいただきました。
塩釜の地酒を熱燗で添えました。
もちろん、「そばと日本酒」がお目当てだったのです。
帰りは花泉発千厩行のバスに乗りました。
バス停のまわりには何もない、のどかなところです。
千厩の街に戻り、千厩川のほとりで下車しました。
ここから室根山(むろねさん)がよく見えるんです。
気仙沼からも山の上半身がよく見える山です。
写真を撮った場所は、魔王橋という橋でした。
近くに魔王という地名があり、バス停もあります。
すごい名前ですね。
千厩の旧道です。
国道284号線がバイパスのような形になっているので、よほど用事がなければ通らない街角です。
駅に向かって歩くと、千厩の名所「夫婦石」が街道沿いにあります。
古代の浸食によってできた花崗岩の奇岩で、男と女を象徴しているとのこと。
子宝祈願の神社もあります。
1時間ほどの千厩散策を終えて、再び大船渡線で気仙沼に戻りました。
うまいそばを味わい、知らない街をひとりで歩く小さな旅でした。 (3月5日)