スギ花粉吹き荒ぶ中、連日の劇場通いをしました | 妻を亡くした夫と母親を亡くした娘の生活

妻を亡くした夫と母親を亡くした娘の生活

2016年9月病院で愛妻が亡くなりました
夫は翌年大学生になった娘と愛犬2匹と暮らしていました
2022年11月二女が動物病院で亡くなりました
2024年1月に三女が後を追うように亡くなりました
大学生の娘と二人家族になりました

今朝の横浜の空、上空に綿雲がプカプカ浮いています。日差しもあって、明るく良く晴れています。今日はこれからジムでランニングします。

さて昨日は前日の暴風雨が明けて一転、晴れました。午後から出かける用事がありました。前夜午後9時近くまで劇場にいて、暴風雨の中10時過ぎにようやく帰宅したのでしたが、翌日は午後2時開演の観劇の為に昼過ぎに出掛けました。

雨上がりの中でスギ花粉がピークに来ております。花粉メガネでしっかり防御しているものの、やはりこれだけの量だと目が痒くなります。

開演10分前に辿り着いた先は、こくみん共済coopホール「スペースゼロ」。演目は劇団昴公演「一枚のハガキ」でした。原作は映画界の巨匠で2012年に100歳で亡くなった新藤兼人監督。98歳で49本目の作品となる「一枚のハガキ」を撮影し、2011年に公開された映画は数多くの映画賞を受賞しました。演出の北村総一朗は脚本家の古川健に上演台本を依頼し、この度コロナ禍のため1年延期になった舞台化を実現しました。

第2時世界大戦で応召された夫は、戦場のフィリピンに向かう船中で米国の潜水艦の攻撃を受け、海中に深く沈んでしまいました。夫は妻から届いた1枚のハガキを、国内残留に決まった戦友に託しました。自分が死んだら「ハガキを確かに見た」と妻に伝えて欲しいと。海軍の検閲が厳しく、返事を書けなかったのでした。戦後に生還した友人は働くこともせず、自堕落な日々を送っておりましたが、4年後にふと荷物の中にあった1枚のハガキを発見し、ようやく夫との約束を思い出します。物語は友人が未亡人となった妻の家を訪ねるところから始まります。戦争の残酷さを痛いほど感じる舞台でした。

公演が1年延期になったことで、皮肉にもウクライナで現実に進行している戦争のことを考えざるを得なくなりました。戦時下の日本政府が犯した大きな過ちを、現代の強権的なロシアの指導者が繰り返しているようにも見えました。