「三月大歌舞伎」夜の部、同じ演者で2回観てしまいました | 妻を亡くした夫と母親を亡くした娘の生活

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2016年9月病院で愛妻が亡くなりました
夫は翌年大学生になった娘と愛犬2匹と暮らしていました
2022年11月二女が動物病院で亡くなりました
2024年1月に三女が後を追うように亡くなりました
大学生の娘と二人家族になりました

チケットを買い間違えて昨夜の歌舞伎座夜の部、同じ演者による同じ演目を2週連続で観て来ました。

「盛綱陣屋(もりつなじんや)」「雷船頭」「弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)」の3演目でした。

仁左衛門、雀右衛門、左團次、歌六、秀太郎など豪華配役による「盛綱陣屋」は演者は変わらないので当初から2度観ることは承知の上でした。お馴染みの演目で芝翫の襲名披露興行でも観ておりますが、毎回新しい発見があります。昨夜は勘太郎が舞台に慣れて来たのか、凛々しく小四郎を演じきっておりました。

さて「雷船頭」は猿之助の女船頭と幸四郎の船頭の日替わり公演でしたが、幸四郎は観ることなく、猿之助を2回観ることになりました。しかし、よく練り上げられた演目です。猿翁の部屋子、市川弘太郎が雷役を熱演しており、猿之助の踊りも2回観ることで色々と工夫している様子が分かるようになりました。

「弁天娘女男白浪」、今回猿之助の弁天小僧を見逃してしまいましたが、人気演目ですから遠くない将来に観られることでしょう。そこは残念ではありましたが、幸四郎の弁天小僧菊之助を2度観ての収穫もありました。先週火曜日の幸四郎は浜松屋の店内に上がる時、草履を引きずって部屋に上がりました。座敷に残された草履を誰かが手際よく玄関に戻していましたが、私はてっきりこういう演出なのだと思っていました。ところが昨夜は草履を引きずることなく玄関先できちんと脱いでおりました。先週のがハプニングなのでしたね。歌舞伎に限らずライブ公演は毎回違うことが起こります。ライブの醍醐味の一つだったのかも知れません。

ところで南郷力丸の市川猿弥、見事に演じきっておりましたが、体格や声質がこの役にピタリとハマっているようにも思えました。初役で幸四郎とのダブルキャストにも関わらずプレッシャーを感ずるどころか、役を楽しんでいるように見えました。すごい役者だと思いました。