「宮沢賢治はなぜ石が好きになったのか」 | 読書日乗

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低い城の羊男

「宮沢賢治はなぜ石が好きになったのか」
2006/12/1
堀 秀道  (著)


「宮沢賢治はその作品に鉱物を多用し、すぐれた効果をおさめた。なぜ彼は、それほどまでに石が好きになったのか?みちのくの大河、北上川の白い浅瀬には、大量の「北上川ダイヤモンド」が集積している。その結晶は、朝日や夕日をあびると、きらきらと美しく輝く。感受性に富む少年時代、彼がこの幻想的な光景に魅了されなかったはずはない…。」


「鉱物学」とはなに?といったことを学校の教科書的な即物主義で作られている
本はたくさんあるが、この堀秀道さんのように、文化や歴史と不可分である学問
の面白さを伝えている鉱物の本は希少なのではないかと思う。

あまりこの鉱物とか地学といった、非常に学際的な分野はこれまで読んだことが
なかったので、非常に新鮮だった。
タイトルの宮澤賢治やゲーテといった文豪の話から、鉱山にまつわるエピソード、
そして岩石のなりたちや石そのものの来歴やに対する情愛の高貴さには、
こころ打たれるものがある。

ちくま文庫で再刊されているようで、こちらのタイトルはそのもの「鉱物」。