最近では、女性の社会進出に目覚しいものがあります。
一昔前、それこそ職場には男性しかいなかったところに、女性が入り込んできました。
トラックの運転手というと、私は、40,50のオジサン(私もその部類ですが)ねじり鉢巻で、それこそ演歌をガンガンにかけてハンドルを握るというイメージを持っていたんですが、今では女性のドライバーもよく目にします。
特に、土木や建築に従事する女性も増えてきたように思います。
もちろん、政治の世界でも女性が進出してきたように、事務職や営業職においても女性の進出は目覚しいものがあります。
これには、やはり、〝自立〟というものを男性のみならず、女性の実践している、つまり、〝男を頼りにしていてはダメだ〟という考え方が浸透しているということでしょう。
事実、今の経済にしても社会にしても、世界的に不安定さが増しています。
その社会を作ってきたのは、男たちです。
つまり、いつまでも男に頼っていては、社会はもとより、私たち自身も生活をすることが困難になるという現われでもあるんでしょうね。
一方、最近では男性も、感情を豊かに表現し、感受性を育むことを要求されるようになりました。
つまり、女性の社会進出が、男性の姿を変えていったということが言えるでしょう。
本来、男性の姿というのは、荒々しいものです。
狩に出かけ、今日生きるための、明日生き抜くための食料を得ることこそが男性の本来の姿ではないでしょうか。
そして、それは、男同士の社会、男だけの社会で教えられていくものです。
しかし、今ではどこに行っても女性はいます。
電車に乗っても、買い物に出かけても、職場に行っても、会社帰りにちょっと一杯、それでも女性の姿はあります。
つまり、男性が男性たる姿を形成する場所が失われつつあるということです。
女性から見ると、近頃の男性は頼りなく、方向性もなく、人生を預けるにはあまりにも不安だと言います。
そして、男性から見ると、近頃の女性は優しさがなく、守りがいもなく、男性を必要としているようには見えないと言います。
つまり、女性が男性化する、男性が女性化する傾向にあるということです。
だからこそ、今では格差婚、女性が稼いで、男性が面倒を見てもらうなんてカップルが増えているんでしょう。
自分が本来描いているイメージと、現実の違いが、恋愛を困難にさせているといっても過言ではありません。
自分では、燃えるような恋を思い描いているんですが、実際に恋愛するとなると、燃えるような関係を維持することができない、と不思議に感じてしまいます。
すると、あれ?この人は私の本当のパートナーではないんじゃないか・・・という疑問が生じてもなんら不思議ではありません。
お互いが、本来のアイデンティテーを失っているわけですから、当たり前です。
すると、恋愛や結婚自体に意味を見出せなくなってしまいます。
女性と男性が、お互いを必要としなくなってしまっているということなんです。
女性の社会進出は、非常にいいことだと思います。
しかし、それが逆に、恋愛を難しくさせている一因にもなっているということもあるんですね。