さて、コミュニケーションの取っ掛かりはお話しました。
その次にくるのは〝会話〟です。
会話は何でもいいんです、ではアドバイスじゃありませんよね?
具体的に何を話していいのかわからない、だから話しかけられないのかもしれません。
まずは、相手に話をさせることです。
相手の身の上話でいいのです。
相手のこれまでの人生の主役は、今まさに目の前にいる人です。
人間は大体自分の話が大好きです。
自分が主役になった話は大好きなのです。
ですから、相手のこれまでの人生について語らせればいいのです。
最初はぎこちないかもしれませんが、あるときからスイッチが入ったようにベラベラと喋りまくるでしょう。
もしかしたら、聞いた自分が馬鹿だった・・・と思えるくらいに喋る人もいるかもしれません。
相手の身の上話を聞く、話すというよりは相手から聞き出す、喋らせるといったほうがいいのかもしれません。
さて、ここで相手に自分のことを印象付ける会話方法を伝授いたしましょう。
まずは、相手とまったく同じ格好や同じ動き、同じ言葉を口にして、自分と相手を同調させることです。
つまり、相手が腕を組んだら、自分も腕を組む、相手が顔に手を触れたら自分も手で顔を触れます。
また会話の中で、〝このワイン美味しいですね・・・〟と言ってきたら、〝ええ、このワイン美味しいですね〟、〝こんな場所は始めてきました〟と言ってきたら〝私も、こんな場所は始めてきました〟と返してください。
次に相手が感じているであろうことや、見ているものを言葉にして伝えます。
例えば、パーティー会場で相手が周りをキョロキョロと見渡していたら、〝たくさんの人が来ていますね〟とか〝広い会場ですね〟と、相手が見ているであろうことを言葉にします。
また、ソファに腰掛けていたら、〝このソファは座り心地がいいですね〟とか〝気持ちいいソファですね〟と、相手が感じているであろう言葉を口にするのです。
さて、これでどんなことが起きるのか、ですが・・・
突然ですが、ストックホルム症候群というものをご存知ですか?
1973年、スウェーデンのストックホルムで強盗が銀行を襲い、人質を取って立てこもるという事件がおきました。
警察と衝突を繰り返し、人質が解放されたのは、その一週間後、しかし、その人質の誰もが強盗である犯人をかばい、警察を罵倒し始めたのです。
そして、驚くことに事件解決後、その犯人の一人と人質だった一人が結婚をしてしまったのです。
これが最初に有名になった〝ストックホルム症候群〟で、その名前はこの事件から来ています。
また、アメリカでも1974年に大富豪の娘が人民開放を目的とする政治的なグループに誘拐され、しまいには彼女もその一員となってしまった、という事件もありました。
さて、このような独特な空間、閉ざされた空間、共有する空間、そしてそのような空間では独特の親近感が生まれます。
人質と強盗、娘と誘拐犯の間では一つの空間を共有し、その間にいつしか親近感が生まれます。これを〝ラポール〟といいます。
ストックホルム症候群のような特殊な場合はハイパー・ラポールといいますが、何もハイパー・ラポールのような空間を作り出さなくても、目の前の相手との空間を共有することは可能です。
それが、この会話法なのです。
これだけでも十分にラポールを作り出すことは可能です。
ちなみに、よくアクション映画で幾たびもの危険を乗り越えて、最後は二人が結ばれるというのがありますが、あれは非常に理にかなっているのです。
危険という共有空間がラポールを作り出しているからです。
予断ではありますが、告白するときに絶対に相手から断られない場所があります。
どんな場所かわかりますか?
それは吊り橋です!
吊り橋は命の危険を感じるものです。
そのような空間ではラポールは作りやすいのです。
ですから、これから告白を、と考えている方は吊り橋での告白がお勧めです。
まあ、告白する、しないは別として、相手との距離を縮めるには最適です。
しかし、ラポールはそのときはいいのですが、一度その空間から脱すると覚めてしまうこともありますので、あしからず・・・