前回で全てのコードを紹介し終わりましたので、今回はCellのコンパイルと実行について解説します。
1.コンパイル
Embarcadero C++のフリーコマンドラインツールは、そのままではコマンドラインで使うか、バッチファイルを書くしかありません。より簡単にウィンドウベースのIDE環境を使うなら、BCCForm and BCCSkeltonパッケージにあるBCCMaker
か、より簡便なBatchGood
を使いましょう。何れのツールの場合にも必ずコンパイルオプションを正しく与えることが大切です。
ポイントは実行ファイルの形式(CellはANSIベースの"Windowsアプリケーション")とインクルードパスをBCCSkelton.hのあるフォールダーに設定することです。(出力ディレクトリーは通常"Debug"ですし、その他はお好みで結構です。)
【以下はBCCMakerの例】
【以下はBatchGoodの例】
ツールの違いで生成されるファイルが異なりますが、最終的に"Cell.exe"というファイルが作られれば成功です。
2."Cell.exe"の実行
"Cell.exe"を正しく実行するには、
自動読み込みファイルである"world_terrain.trn"(注)というファイルが同じフォールダーにあることが必要です。(なお、Logというフォールダーがありますが、これは"Cell.exe"が勝手に作りますので、ユーザーは何もする必要がはありません。)
注:"world_terrain.trn"というファイルが同じフォールダーにない場合は「読み込みエラー」となりますが、後で別途好みの地形図ファイル(*trn)を読み込むことも可能です。また、"*.trn"ファイルは単なる80文字 x 40行のテキストファイルであり、ご自身で簡単に作れます。(野原-スペース、山-^、河川-~、食物-O)以下はその例です。私は↑の写真の通り、0~2まで3つのパターンをテストで使いました。
"Cell.exe"を実行すると、Logフォールダーが作られ、"world_terrain.trn"が自動的に読み込まれます。
(この画像は旧い状態なのでメニューが現在のものと異なります。)
ゲームを開始するにはメニューの「ゲーム(G)」「ゲーム開始(S)」を選択するか、▶ボタンを押してください。
Cellゲームの必須入力項目(「開始するセルの数」と「異種族間婚許可」)がダイアログで表示されますので、指定して「決定」ボタンを押してください。「開始するセルの数」は8~64迄8の倍数で選択できます。又「異種族間婚許可」はチェックを入れるとYes(TRUE)となります。
後はセル達が移動したり、親交を深めて交尾したり、闘争/逃走したり、(死亡したセルを含めて)食物を食べるさまを観察してください。
私の経験では、初期のセル数を多くすると交尾に成功することが多く、「人口爆発」に至ります。これは「異種族間婚許可」を行うとその傾向が顕著となります。但し、セルの敵対性が高く、または愛着性が低い場合、同種族間でも親交が深まらず、交尾に発展しないのみならず、その場合威嚇や闘争により敵対性が更に高まり、愛着性が低まることから、初期数64でも全滅することが稀ではありません。しかし、同様の推移の末、全滅寸前で交尾が始まると直ぐに人口爆発に至ることもありました。
又随時セル達の情報を確認
できますが、人口がエディットコントロールの限界を超えると、次のエラーメッセージボックスに変わります。
最後に、ユーザーによる「強制終了(「ゲーム中止(A)」か、✖ボタン)」以外でゲームが終了するのは、次の二つのシナリオしかありません。
絶滅、または
人口爆発
ゲーム終了後、更にゲームを続けるにはダイアログの指示に従ってください。又、ゲーム終了(中断を含む)毎にログを採るか聞いてきますので指示をお願いします。ログは次の様に取られます。
以上でウィンドウ版のCellゲームについて解説を終了します。9回(【無駄話】をいれればそれ以上!)に亘り、この「社会シミュレーション」ともいうべきゲームにお付き合いいただき、
誠に有難うございました。
ps. ドラゴンポールではありませんが、【Cell】シリーズはあと一回だけ続きます。












