以前のブログで述べた債券について説明した関係から、少し以前のとどこが違うのか述べてみることにします。

 確か農林中金だと思いますが、外債の損失計上で問題になったという件です。個人投資家が行う利付け債券とどこが違うかと言うと、まず金融機関が行う債券は満期まで持ち続けるものではありません。それ故に例えば、中間的な時期であれば米ドル建てだと今米ドルの金利がやたら高いことはよく知られている通り、以前示した通り債券は金利が上がれば、債券の価格は下がることになります。それで個人と違い金融機関の場合、例えば1年という期間で成果を上げる必要があるかもしれません。それで金利が高止まりしていると損失計上ということになります。

 個人投資家の場合は、少なくとも満期まで持ち続けることが可能であることから金利による価格の影響はほとんど関係ないと言っていいかと思います。もし外債であれば為替レートの影響が残るということになります。為替レートの影響として損失はなかったかもしれません。もし債券に投資している人がいるならもしかしたら不安になっているかもしれませんが、このように考えれば問題はないかと思われます。それに金融機関の場合は利付け債券でなく割引債とかいろいろな債券に投資している可能性があります。個人投資家ではそのような債券に手を出すと大変なことになりかねないのでその辺は注意した方がいいということです。利付け債券なら利息も得られるし満期まで持ち続けるなら投資額に戻ることになります。